「AKB48グループ ドラフト会議」が10日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催され、29人の候補者の内、20人が指名を受けた。

最多5チームの指名が重複した川本紗矢さんとの交渉権を獲得し、大喜びするチームBの島崎遥香
撮影:荒金大介(Sketch)

「AKB48グループ ドラフト会議」は、AKB48、SKE48、NMB48、HKT48のチームキャプテン(SKE48はチームリーダー)が、各劇場支配人やメンバーと協議の上、候補者の中から自分たちのチームに必要な人材を指名し、新たなチームメンバーを決定するイベント。今年8月12日から願書の受付を開始し、9月3日に締め切られ、1次の書類審査、2次の面接、3次のダンス&ボーカル審査を経て9月22日、候補者30人が決定した(1人は後に辞退)。

その後、候補者はレッスンや強化合宿を経て、10月19日には初めて握手会に参加。9月末に行われた初のボイストレーニングとダンスレッスンでは涙を流す者もいたが、11月4日には各グループ劇場公演の前座を務めるほどに成長した。そして、ようやく迎えた晴れ舞台。自己紹介や質疑応答のほか、4グループに分かれてAKB48の代表曲である「RIVER」「会いたかった」を披露し、各チームキャプテンや集まったファンにアピールした。パフォーマンス後、ヘッドマイクは候補者の荒い息遣いを拾う。しかし、どの候補者も晴れ晴れとした表情だった。

会場にはファンのほか、別室では応援に駆けつけた家族、親戚などがドラフト会議を見守った。指名を受けた候補者の母は涙を流し、わが子の努力が実ったことを喜んだ。しかし、遠方のグループからの指名を受けた候補者と両親には、これまでと違う環境で生活することとアイドルになることの覚悟が求められる。そして、チームKIIの6巡目で「選択終了」と読み上げられると同時に、指名を受けなかった9人は"普通の女の子"へと戻った。

AKB48グループ総監督の高橋みなみは、「人を選ぶ立場になるのは初めてだったので、全員採りたくなってしまったのは正直ありました」と苦しい胸の内を明かし、「ここだけではありません。チャンスはたくさんあります。ぜひ自分の夢をあきらめず、これからも自分の道に向かって歩いてほしい」と願った。そして、ドラフト会議終了間際。AKB48グループ総支配人は、9人に向けて「次回の各グループオーディションがあった場合、最終審査から参加してもらいたい」と発表した。