「バッファ」という言葉はIT用語としてよく利用されていますが、近年はビジネス用語のひとつとしても利用されています。しかし実際には、その意味がいまいちわからないまま会話をすすめている方もいるのではないでしょうか? そこで今回は「バッファ」についてマイナビニュース会員を対象にアンケートを実施。その意味や使い方について調査してみました。
■バッファの意味とは
「バッファ(buffer)」とは、日本語で緩衝(かんしょう)のことです。「バッファー」と呼ばれることもあります。緩衝とは、クッションのようなもので物体と物体との間に入ることで衝撃を和らげるといった意味を持っており、自動車のバンパーなどの緩衝装置・緩衝器や梱包(こんぽう)時に物が破損しないようにするための緩衝材、緩衝作用のある溶液などがよく知られています。
一方、IT用語としては、記憶領域のことで、コンピュータのデータを一時的に記憶する場所となります。ビジネス用語では、物体に限らず時間やデータ、人に対して使われているなど意味合いの広い言葉になっているようです。
■ビジネス用語としてのバッファ
ビジネス用語としては、とりわけ「時間」に関する場面で使うことが多く、納期にゆとりを持たせたり、余裕のあるタイムスケ―ジュールを設定するなど、「ゆとりがある」「余裕を持たせる」といった意味で使われます。
また、予算に余裕を持たせる時にも用いられます。そのほか、消耗品や資料を多めに準備する場面では「予備」という意味で、人員を増やすような場面では、人的な「余力」という意味で使われることもあります。
■バッファの使い方と例文
・「明日は雪なので、バッファとして1時間早く出発しましょう」
・「バッファを含めた予算にして下さい」
いずれも「余裕を持たせる」という意味で使っています。ビジネスシーンでは、スケ―ジュール管理や予算管理の場面で用いられます。
・「プレゼンの資料はバッファがありますか?」
この場合は、「バッファ=予備」となります。
・「不測の事態にも対応できるよう、もう一人バッファとして同行させましょう」
これは、人的余力、人的なサポートを必要とする場合に用いられます。
「バッファ」の意味や使い方についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。どんなシーンで使用されるかによって多少の違いはあるものの、「余裕」という意味で認識していれば、概ね間違うことはないようです。社内会議で困ることのないよう、しっかりと覚えておくと良いでしょう。
■マイナビニュース回会員アンケート
Q.「バッファ」という言葉を使っていますか?
よく使っている … 3.4%
使っている … 7.4%
あまり使っていない … 20.8%
使っていない … 68.4%
よく使っている人の意見
・「締め切りのタイトな仕事やスケジュールを立てるとき」(31歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「余裕部分、ふり幅、誤差、みたいな感じ」(36歳男性/商社・卸/営業職)
・「システムの打ち合わせで使用する」(54歳男性/情報・IT/技術職)
・「スケジュールの話のとき」(23歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)
使っている人の意見
・「タイムラインをきめるとき、余裕をもたせた部分のことを『バッファ』といっている」(34歳女性/医薬品・化粧品/技術職)
・「進捗(しんちょく)の予定を立てるときに『3日で足りると思いますが、他の作業も並行して行っているのでバッファを取って4日としたい』など」(30歳女性/情報・IT/技術職)
・「『予備はあるのか?』という意味合いで聞くときに『バッファは持っていますか?』と」(26歳男性/自動車関連/技術職)
・「ネットワークプリンターで、順番待ちでなかなか印刷されたいとき『バッファにプリントコマンドがたまっているから』と説明することがある」(53歳男性/学校・教育関連/技術職)
今回の調査結果で「バッファ」を使っていると答えたのは10.8%でした。
調査時期: 2013年10月12日~2013年10月13日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性238名 女性262名
調査方法: インターネットログイン式アンケート