舞台『シダの群れ 第三弾 港の女歌手編』の舞台稽古が5日、東京・渋谷のシアターコクーンで報道陣に公開され、阿部サダヲ、小泉今日子、小林薫、岩松了が出席した。

左から岩松了、小泉今日子、阿部サダヲ、小林薫

同舞台は、演出家で俳優の岩松了が手掛ける任侠劇『シダの群れ』(2010年、2012年)の第3弾。第1弾で謎の失踪をした森本(阿部サダヲ)が、流れ着いた。港町一番のクラブ"スワン"で歌手を夢見るジーナ(小泉今日子)に出会う。そしてふとしたことからスワンにいた都築組の結城(小林薫)に誘われ、都築組と大庭組の抗争に巻き込まれていく。

第1弾に続いて同シリーズ2回目の出演となる阿部は「舞台ではシリーズ化されたことがないので、面白いなと思いますね。僕が演じる森本は人間としてフラフラしていますが、いよいよこの港町で落ち着いていく感じですね。稽古場はそんなにピリピリしていませんでした。いつもご飯が炊いてあって優しい現場です」と笑わせ、同シリーズ初登場となる小泉は「楽しいですよ。私が演じるジーナは、任侠の世界に夢を持つ女で、夢は永遠のものかのか一瞬のものなのかという役割を担っています」と役柄を紹介。同舞台で2曲も生披露するが「自分の歌を歌う時は、お客さんのために歌っています。でも役の中で歌うと、自分の歌と違う声が出てくる感じがしますね」と歌手と役者の違いを明かしていた。

ヤクザが登場する舞台とあって、公演中は男性たちの怒号が飛び交う中で演技をする小泉。「女の私から見たら、男の人たちが怒鳴りあったりしていて、『凄いいいな~』と思いました。私もやりたいです」と男勝りなところも見せ、「ヤクザの皆さんの声がとっても素敵で、役者さんの声で岩松さんのセリフを聞けるというだけでも本当に素敵。女性の方でもうっとりするところがありますから、是非見て欲しいですね」とアピールした。

舞台『シダの群れ 第三弾 港の女歌手編』は、11月6~30日(11、18、25日は休演)に東京・渋谷のBunkamura シアターコクーン、12月6~15日(10日は休演)に大阪・城見 シアターBRAVA!、12月21~23日に福岡・北九州 北九州芸術劇場 大ホールでそれぞれ開催される。