映画監督の三池崇史と俳優の伊勢谷友介が24日、東京・六本木のビルボードライブ東京で行われた映画『利休にたずねよ』のトークショーに出席した。

トークショー「三池崇史監督 presents 大人だけの空間」に出席した伊勢谷友介(左)と三池崇史監督

同イベントは、映画監督の三池崇史がゲストと映画にまつわるトークを展開する「三池崇史監督 presents 大人だけの空間」の第11弾。12月7日公開の映画『利休にたずねよ』で織田信長を演じた伊勢谷友介をゲストに招き、本作についてのトークが繰り広げられた。

この日のイベントは、終始リラックスした雰囲気の中、30分の予定が倍近くに伸びるなど、三池監督と伊勢谷の口も滑らか。冒頭から三池監督が「下半身が暴れ者で週刊誌を賑わすだけの男じゃない!」と監督らしい辛らつな言葉で伊勢谷の演技を褒めて会場も大爆笑。さらに三池監督は「市川海老蔵が19歳の利休に見えるかは別にして、未成熟だった頃の恋、彼が出会った天下人によって美に行き着き、ある意味穏やかな映画だけど挑戦的な作品だと思いました。信長も僕らが持っているイメージとは違いましたね」と感想を述べ、伊勢谷も「利休はあることをきっかけに人生を変えた人。その結果、自分自身の道を追求できました。皆さんにも少しずつ自分の人生の中でそういったものを見つけていただきたいと思います」とアピールした。

また、利休を演じた市川海老蔵の話になると、共演した伊勢谷は「撮影は上手く行ったかな。人懐っこい人で、僕が楽屋にいるとすぐに来て面倒くさいやつでしたけどね(笑)」と明かしつつ、「所作がちゃんと出来ていて、そこで圧倒されました。僕は信長役でしたが、惹かれるものがありましたね。海老蔵自身、イメージされている利休像とはかけ離れているかもしれないけど、一物を克服して利休をやっている感じがしました。ベールを隠しているところに利休の奥ゆかしさがありましたね」と絶賛。三池も「この映画が財産だと思うのは、海老蔵と團十郎さんが最初で最後に共演したところ。亡くなる数カ月前にこんな表現できるのかと思いましたよ。血で受け継いでいる海老蔵も居て、本当に共演したシーンだけ見ても価値がある作品ですよ」と力を込めて見どころを語っていた。