最終組み立ては三菱重工業小牧南工場(愛知県西春日井郡)で行われる

三菱航空機と三菱重工業は10月15日、次世代のリージョナルジェット機であるMRJ(Mitsubishi Regional Jet)の飛行試験機初号機の最終組み立てを、三菱重工業 名古屋航空宇宙システム製作所 小牧南工場(愛知県西春日井郡)で開始することを発表した。

MRJの初飛行は2015年

MRJは、三菱航空機が開発する70~90席クラスの次世代民間旅客機。世界最先端の空力設計技術、騒音解析技術などの適用と、最新鋭エンジンの採用により、大幅な燃費低減と騒音・排出ガスの削減を実現。また、1列4席の配置、大型のオーバーヘッド・ビンの装備などの採用により、快適な客室空間を提供する。

これまで飛島工場(愛知県海部郡)で組み立ててきた機体構造部位のうち、中部胴体を10月13日に小牧南工場へ移送。今後、順次搬入される飛行試験機の胴体や主翼などの機体構造部位を結合し、電気配線や油圧配管などの取り付け、さらには必要な装備品の装着に取り組んでいく。

今後の流れとしては、大江工場(名古屋市港区)で組み立てる垂直尾翼や水平尾翼、米国プラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney)社から供給される、大幅な燃費低減を実現する最新鋭エンジンなども、機体に組み込む計画となっている。

三菱航空機と三菱重工業は、今後もパートナー企業と密接に連携しながら、燃料効率、環境性能、客室快適性で圧倒的に優れるMRJプロジェクトの成功に向けて着実に取り組んでいくという。

なお、MRJの初飛行は2015年4~6月に、小牧南工場に隣接する県営名古屋空港で行う予定となっている。