アウディは17日から、新型「A3 Sportback」を販売開始する。これに先立ち、東京駅前にオープンして話題の「KITTE」にて、女優・木村佳乃さんをゲストに迎えてのプレス発表会が開催された。今回はアウディ ジャパン代表取締役社長、大喜多寛氏による車両プレゼンテーションの模様を中心にレポートする。

新型「A3 Sportback」のプレゼンを行う大喜多寛氏

最新の超軽量技術で、車重の「60kg軽量化」実現!

アウディ「A3」シリーズは、Aセグメントに分類されるプレミアムコンパクトだ。1996年に初代がデビューして以来、17年間でシリーズ累計300万台の生産を達成した、アウディの看板モデルである。このたび約10年ぶりに刷新され、第3世代モデルへと進化した。

「A3」には3ドア車と5ドア車とがあるが、今回導入される「A3 Sportback」は実用的な5ドアだ。大喜多氏は車両プレゼンテーションにて、「5ドアを単に合理的なだけでなく、スポーティに仕上げるということで、『スポーツバック』と呼んでいる」と解説。展示されていた実車を見学すると、力強いキャラクターラインや、標準装備される16インチまたは17インチのアルミホイールなどから、スポーティネスな印象を打ち出していることがうかがえた。

実用的な5ドアも、アウディの手にかかればスポーティな印象に

ボンネットとフェンダーには軽量なアルミニウムを採用

アルミ製クランクケースの採用でエンジンも軽量に

今回の刷新の大きなポイントとして挙げられたのは、最新の超軽量技術により、先代モデルから最大で60kg軽量化したという車重。大喜多氏は軽量化のメリットを、燃費低減やCO2排出量削減のほか、「アウディがいちばん大事にしている走りがより軽快になる」と説明。ここでもスポーティさを強調した。

日本初! 車内でのWi-Fi接続も可能に

この日の発表会では、新型「A3 Sportback」に、アウディの誇るさまざまな技術が搭載されていることも紹介された。その中でも、最も解説に力を入れていたのが、走行中のインターネット接続を可能とし、ドライバーに最新の情報提供を行う新システム「Audi connect」(アウディ コネクト)についてだ。

大喜多氏は、「Audi connect」採用の利点として、日本初のWi-Fi搭載モデルとなることをはじめ、ナビ上でGoogle EarthやGoogle ストリートビューを表示できること、常時更新される最新情報(天気予報やガソリンスタンドの価格情報、フライトインフォメーションなど)へ簡単にアクセスできることなどを挙げた。「インターネットを車中でより身近に使える機能が満載。ドライバーと情報をつなげるという提案が、このクルマでできたのではないか」と大喜多氏は言う。

ゲストの木村佳乃さんも「Audi connect」を実際に体験。タッチパネルを採用した「MMIタッチ」と呼ばれるダイヤルで、ナビやインターネットの直感的な操作を実演してみせた。

木村佳乃さんも実車に乗り込み、「MMIタッチ」を操作してGoogle Earthを楽しんだ

「アウディ コネクト」の機能の数々。指での手書き入力による検索も可能

その他にも、おなじみのフルタイム4WDシステム「クワトロ」や、最上級車種「A8」などで採用されている「シリンダー・オン・デマンド」(気筒休止システム)などの先進技術が搭載されているとのこと。「A3 Sportsback」が「プレミアムコンパクト」と呼ばれるにふさわしいモデルであることが確認された。

アウディの新型「A3 Sportsback」は、4タイプをラインナップし、価格は308~544万円。このうち、「シリンダー・オン・デマンド」を採用する2モデルについては、11月発売予定となっている。