作業を手伝うノバレーゼ社員

ウエディングプロデュース・レストラン運営のノバレーゼは、新潟県村上市の農家で社員の農業研修を実施している。

棚田の草むしりや野菜の収穫などを実施

同研修は、2011年8月に開始し、今回で3回目の開催となる。2013年は新潟市の婚礼施設「新潟モノリス」を中心に全国から社員17人が参加している。

同社社員は8月27日から2泊3日で、村上地区3戸と朝日地区1戸の受け入れ農家のもと、棚田の雑草除去や、夏野菜の収穫などを行う。期間中には、山北地区の魅力を生かした新商品づくりや発信方法を農家にプレゼンテーションするほか、双方にとってメリットのある今後の関わり方について話し合うワークショップも実施する。

研修後は、双方が積極的に交流

村上市の農家との取り組みは、同社が実地研修に訪問するだけにとどまらず、2011年11月には生産農家と共同で秋の行楽弁当を開発。1日25食限定で発売したところ、8分で完売するほどの人気だった。2013年の正月には、同市の食材を使ったファミリー向けビュッフェを「新潟モノリス」で開催するなど、積極的な交流が続いている。

同社は、CSR活動を通じた農業の実地研修は、食農に対する社員の意識向上だけではなく、農家との関係構築で信頼できる食材を調達できる利点があるとしている。また、高齢化などの問題を抱える農家にとっても、研修は人手の面だけでも喜ばれる。

一般的に、農家は栽培した食材を加工品にして販売するノウハウが少ない。同社が仲介となり農家の商品開発を後押しすることで、新たな経済活動につながるというメリットもあるという。