女優の堀北真希が主演を務める映画『麦子さんと』(12月公開)の予告編が23日、公開され、松田聖子の楽曲「赤いスイートピー」が初の挿入歌に使われていることが明らかになった。

映画『麦子さんと』に出演する堀北真希(中央)、松田龍平(左)、余貴美子
(C)「麦子さんと」製作委員会

声優の専門学校の入学金を稼ぐために日々アルバイトに明け暮れている23歳の麦子(堀北真希)。頼りない兄・憲男(松田龍平)と暮らしていたある日、自分たちを捨てた母・彩子(余貴美子)が突然舞い戻ってくる。顔も覚えていない母との生活に戸惑う麦子。「あんたのこと、母親だと思ってないから」とつい厳しい言葉を浴びせてしまい、それを最後に突如母は帰らぬ人となってしまう。その後、麦子は母の納骨のために田舎を訪れ、かつての母がその街でアイドル的存在だったことを知る。彩子にそっくりな麦子の登場に、色めき立つ街の人々。麦子にとっての彩子は、自分と兄を置いて家を出て行った最低の母親だったが、街の人々を通して母に触れることで、それまでとは違った感情が芽生えはじめる。

今回公開された予告編は、母との再会のシーンからはじまり、前半は明るい曲調のBGMで母の「一緒に生活したら楽になると思うんだけど」に麦子が「はぁ?」と不快感をあらわにしたり、母から勝手に漫画を捨てられ怒ったり、麦子の戸惑いを描写。しかし、「あんたのこと、母親だと思ってないから」の直後、画面は暗転し母の死と直面するシーンに。兄は「ざまーねーよな」と強がる一方、遺骨の前で泣き崩れる。そして、麦子は母の田舎へ。母の昔の写真を見て「ほんとだ、似てる」と驚き、地元の人々と触れるうちに母が人気者だったことを実感する。そして、ラストに「赤いスイートピー」が流れ、最後はサビを口ずさむ麦子と彩子の姿が重なり合う。