JR西日本は30日、山口線新山口~津和野間で運行される「SLやまぐち号」について、年内に予定されていたすべての運転を取りやめ、関連するイベントも中止すると発表した。

「SLやまぐち号」は年内の運転を取りやめる(写真はイメージ)

山口線全線開通90周年の節目となる今年、「SLやまぐち号」は11月3日までの土日祝日などを中心に運行される予定だった。同列車の復活記念日である8月1日には復活運転イベントが、8月5・19・26日には新山口駅旧0番線でのSL展示が計画されていた。11月3日には最終運行イベントが行われ、11月4日にSLフェアの開催も予定していたという。

しかし、7月28日に山口県および島根県を襲った記録的な大雨にともなう災害の影響で、年内の運行とこれらのイベントはすべて中止に。「SLやまぐち号」に関連する乗車券・座席指定券については、無手数料で払い戻しを行うとしている。

なお、今回の豪雨災害を受け、山口線宮野~益田間と山陰本線益田~長門市間は終日運転見合わせとなっている。両区間とも、「現在のところ、復旧の目処はたっておりません」(JR西日本)とのこと。

国土交通省の発表(7月30日現在)では、山口線地福~徳佐間の第4阿武川橋りょう・第5阿武川橋りょう・第6阿武川橋りょうが流出したほか、鍋倉~徳佐間と船平山~津和野間で盛土崩壊や倒木などの被害が発生。日原駅構内では線路が冠水したという。山陰本線も宇田郷駅構内で土砂流入、江崎駅構内で線路冠水などの被害を受けている。