函館市企業局交通部は29~30日、路面電車開業100周年イベントを実施する。函館の路面電車は1913(大正2)年6月29日に東雲町~湯の川間で開業し、今年で100周年を迎える。

車両前方に取り付けた大量のブラシ状の「ササラ」で線路上の雪を跳ね飛ばすササラ電車。普段は大量積雪時などにしか見られないが、100周年記念イベント「電車大行進」に登場する

100周年当日の29日は、運賃を全線100円均一で運行。8時15分からは、駒場車庫内で「大正時代の花電車」の出発式を開催する。当時の写真を元に、復元チンチン電車「箱館ハイカラ號」に松葉をイメージした緑と色とりどりの花で装飾した記念車両で、8月19日まで「箱館ハイカラ號」の通常ダイヤで運行(毎週火・水曜と雨天時は運休)。一般の利用者も乗車できる。

29日9時6分からは、冬季の大量積雪時などにしか出動しないササラ電車から、最新鋭の超低床電車「らっくる号」までが参加する「100年間の電車大行進」を実施。「大正時代の花電車」や、根強い人気で知られる530号なども参加し、湯の川~松風町間を運行する。「電車大行進」は、30日には西部地区でも実施予定。始発時間より前に、「モーニング電車大行進」として実施する。なお、両日とも、「大行進」参加中の車両には一般の利用者は乗車できない。

さらに両日とも、谷地頭~函館どつく前間にて、100周年を記念した臨時系統「臨100系統」を設定。午前・午後各3回の1日6回、同区間で往復運行が行われる。この臨時運行には530号と812号が充てられる予定で、車内では昔懐かしい車掌による車内改札を行う。

路面電車開業100周年イベントの詳細な内容や最新情報は、函館市企業局交通部Facebookページで随時発表される予定。