5人目はゆよゆっぺ。ボカロPとしてはもちろん、自身が歌う動画なども投稿するなどマルチに活動するヒットメーカーだ。代表曲は再生数で見るなら「Leia」だろうか。しかしこの他にも多数のヒット曲を抱えており、ボカロファンなら彼の名前を知らない者はいないだろう。

ボカロPとしてトップクラスの実績を持つゆよゆっぺ

ひたすら会場を煽り、一瞬にして"ゆよゆっぺ色"に染め上げていく

過去のボカニコナイトにも出演したことがある彼は、パフォーマーとしての実力にも折り紙付きだ。今回も期待に応えて観客を煽りまくり、もう3時間以上が経過しているホールをラストに向けてしっかりと温め直していた。この芸当はなかなかできるものではない。

ゆよゆっぺが盛り上げたところで最後のボカロPが姿を見せた。ボカロでトランスといえばこの人と誰もが答えるだろう、鼻そうめんPである。

ボカロトランスといえばこの人

17歳の実力派と世界的トランスミュージシャンが同じ箱で共演する。ニコ動ならではの光景だ

名前だけ聞くとギャグのようだが、この人物ただ者ではない。トランス界では世界的にその名を知られた著名なミュージシャンであり、人気ライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のイラストレーターでもあり、さらに作画監督も務める一流のアニメーターでもあるのだ。

天は二物どころか三物も四物も与えた

マルチどころではない活躍ぶりで、しかもそのどれもが第一線クラス。こんな人材はそうそういるものではない。ボカニコナイトではもちろんトランスミュージシャンとしてのプロフェッショナルな腕前をいかんなく発揮し、圧倒的なDLプレイでイベントを締めくくった。

ボカニコナイトを体験して感じたのは、出演したボカロPの多様さだ。楽曲の特徴はもちろん、年齢や経歴、音楽のジャンルなどすべてが見事なまでにバラバラである。

クラブミュージックもラウドロックもなんでもアリの包容力がボカニコナイトの魅力

CDが売れない時代だが、音楽が廃れたわけではない。そんなことを感じさせられた

ボカニコナイトはまた開催されるだろう。まずはニコ生で見てみてはいかがだろうか

今年4月に開催予定のニコニコ町会議2の「ボカニコ村」に人気ボカロP「sasakure.UK」「八王子P」「きくお」が出演することが発表になった

ただ一つ共通点があるとすれば、それは彼らがニコニコ動画ユーザーであり、ボカロPであるということだけ。その一体感のみで、ボカニコナイトはここまで盛り上がれるのである。音楽を楽しむのに、ジャンルも性別も年齢も経歴も関係ない。そんな普遍の事実を改めて教えられたイベントであった。