写真は本作のボンドガールであるセヴリンを演じたベレニス・マーロウ (C)BANG Media International

大ヒットを記録している『007』シリーズの23作目『007 スカイフォール』が、中国での公開にあたり、大幅な検閲を受けていたことが明らかとなった。

イギリスの興行収入史上、最も高い額を稼ぎ出している本作だが、上海とマカオでのシーンが多くあることから、中国当局は上海でフランス人ヒットマンが暗殺準備の一環として中国人のセキュリティー・ガードを撃ち殺すシーンを中国での封切りのために丸ごとカット。さらに、劇中の複数のセリフが変更され、代わりに別の字幕を当てているという。 

セリフが変更されたシーンの中には、ボンドガールのベレニス・マーロウ扮するセヴリンが、若い頃に売春をさせられたという背景が、ただ単にマフィアに強制的に入れられたことになっていたり、ハビエル・バルデム演じるラウル・シルヴァが中国当局によって拷問を受けていたというセリフも改変されてしまっているらしい。

中国ではこれまでにも、『メン・イン・ブラック3』が「中国人の印象を悪く描いている」という理由で劇中のシーンを複数削除し、『タイタニック3D』ではケイト・ウィンスレットのヌードシーンを「映画を見ている人民が、3Dで飛び出るヌードの体に触ろうとしてしまう」と懸念してカットするなど、ハリウッド大作に対して多くの検閲が行われている。

本作を手がけたソニー・ピクチャーズの中国支部代表は、今回の検閲についてコメントを避けているという。

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