外出先でも移動中でも仕事ができるとあって、ノートパソコンを携帯する人は多くなりました。自宅でもベッドルームやリビングと好きな場所で作業ができるため、重宝します。しかしノートパソコン使用の際、膝の上にのせると「生殖能力が低下する」といううわさが広まっています。事実であれば男性にとって致命傷ともなり得るこのうわさ、女医の山下真理子先生に検証してもらいました。

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低温やけどによる影響

ホットカーペットなどの暖房器具を使用する際、44℃という低い温度であったとしても、約6時間接触させるだけで低温熱傷(低温やけど)の症状が現れるという結果が出ています。ノートパソコンの場合、使用中に内部温度は70℃くらいにまで上昇します。そうなると、長時間使用することで低温やけどをすることもあり得ます。それが脚の付け根辺り、陰嚢部分に触れているようであれば少なからず影響する可能性もあるでしょう。注意するにこしたことはないかもしれませんね。

姿勢の悪さによる影響

パソコンを膝の上に置いて使用すると、どうしても姿勢が悪くなります。すると、血行が悪くなり、肩こりなどの症状を引き起こします。また、長時間パソコンを使用することで、ストレスも溜まりやすくなります。こうした血行不良やストレスによるホルモンバランスの乱れが原因となり、体内で「活性酸素」が発生しやすくなるのです。活性酸素が発生すると、肌荒れやニキビなどの肌への影響、その他、カラダ全体の老化を促します。これにより、「生殖能力の低下」につながる可能性は大いにあると言えるでしょう。

その他、パソコンから発生する電磁波の影響も懸念されていますが、今のところはその根拠を裏付けるデータは出ていないようです。今のところはむしろ、ノートパソコンを膝にのせて使用することの危険性ではなく、悪い姿勢で長時間作業することにより生じる弊害について心配した方がいいのではないでしょうか。

著者プロフィール

山下真理子
テレビや週刊誌等で活躍する美人女医。京都府立医科大学医学科卒業。愛称はマリリン。著書に「女医から学ぶ あなたの魅力が10倍増すセックス」(ぶんか社)がある。同書籍が、アプリになって17万ダウンロード超えのメガヒットを驀進中。