サン=ローランの私物が盗まれたと主張するピエール・ベルジェ (C)BANG Media International

フランス領アルジェリア出身のファッションデザイナー、イヴ・サン=ローランの過去の私物400点以上が過去に盗まれていたとサン=ローランの長年の恋人であるピエール・ベルジェが主張している。

ピエールによれば、日記や手紙、さらにおよそ300点余りのサン=ローランによって描かれたエロチックなスケッチ画などが以前サン=ローランと共に過ごしていたパリのアパルトマンから盗まれていたという。それらの私物は元々、サン=ローランと1990年代初頭に2年間交際していた運転手のファブリス・トーマスが所有していたもので、ファブリスは今回コメントを避けているものの、その後サン=ローランの私物がドイツの匿名の実業家の手に移ったという。

同実業家は現在、その私物を売るか、もしくはコレクションとして展覧会を開催したい意向があるようだが、ピエールの事務弁護人は、実業家による私物の入手が窃盗であるとして昨年11月にパリで刑事告訴。ピエールは「僕のことを信じて欲しいんだ。イヴが他人に300枚のスケッチを譲るなんてありえないだろ。あったとしても1枚か2枚程度さ。でも300枚なんてありえるかい? そんなことしないよ。要するに、これらは盗まれたってことなんだよ」と主張した。

しかし、ドイツの実業家のスポークマンは、実業家は過去に何度もピエール側にその私物コレクションを売却する機会を与えたものの、ピエール自身がその機会を断っていたと反論している。「このコレクションは盗まれたものではない。ピエール・ベルジェは窃盗というストーリーに仕立てあげたいようだが、全くのナンセンス。彼自身が盗まれたものでないことを十分に知ってるはず。彼の主張は悪いドラマのようだ」

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