俳優の内野聖陽、女優の松下由樹が29日、東京・丸の内TOEIで行われた映画『臨場 劇場版』のヒット記念舞台あいさつに出席した。

映画『臨場 劇場版』のヒット記念舞台あいさつに出席した橋本一監督、内野聖陽、松下由樹(左から) 拡大画像を見る

主演の内野は「みなさんがこの作品を愛してくれたおかげで、またこの場に立てました」と感慨深げに語り、内野の部下を演じた松下も「死を扱ってますが、生き方や人間ドラマが伝わったかなと思う」とにっこり。2月に行われた撮影について、内野が「タンクトップ1枚でびしょ濡れのシーンがあるんですが、水が氷みたいで……。監督が1回でOKくれなかったら死んでた」とエピソードを披露すると、橋本一監督に「演技はもちろん素晴らしかったんですが、もう水が無かったんです」と明かされ苦笑い。また、内野は松下について「フラフラとふざけていても、じっと尊敬の眼差しで見つめてくれるんです。内野も倉石も松下さんが育ててくれた」と感謝すると、松下は「内野さんは子どもっぽくて。テレビシリーズからずっと見つめ続けてたんでよく分かります」と微笑んでいた。

また、イベントでは内野と松下が投げたボールを見事キャッチした観客に、初日舞台あいさつで書き綴った"書"をプレゼントする企画が行われ、内野のボールをキャッチした観客の学生は内野の出身校である早稲田大学政治経済学部で部活動も同じという偶然も。学生に「先輩、大好きです!」と告白された内野は「こんなこともあるんですね」と照れ笑いし、「倉石は僕の俳優人生の中でも大事なキャラクター。一朝一夕ではなく時間をかけて作ってきた作品です。毎日暑いので涼しい劇場に足を運んで頂ければ」とアピールした。

映画『臨場 劇場版』は、横山秀夫の同名小説(光文社文庫刊)が原作の検視官・倉石義男の活躍を描いた物語で、2009年と2010年に放送されたテレビドラマ(テレビ朝日系)の劇場版。2年前に起きた無差別通り魔事件で、犯人を無罪に導いた弁護士と医師が相次いで殺害される。警視庁と神奈川県警は事件の遺族に疑いを向けた捜査を始めるが、検視官の倉石(内野)は、犯人は別にいると考えて独自の捜査を始める――というストーリーで、映画は全国公開中。