三國シェフの料理を堪能
SWISSの機内食で楽しみなのが、有名シェフの監修メニュー。日本発便では東京・四谷「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國清美シェフの特別メニューが提供される。筆者は氏の料理を東京で食べて以来のファンなので、SWISSに乗る時は毎回チョイスしている。
この日の前菜は「海老、ホタテ、タケノコのゼリー寄せ 赤ピーマンのババロアと共に」。上品な味わいが、せっかくだからと合わせたドライでソフトな味わいの地元スイス・シャフハウゼン産の白ワイン(ピノノワール+シャルドネ+ピノグリのアッサンブラージュ)とぴったりだった。
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前菜は2種類からチョイス。写真は三國清美シェフの特別メニュー「海老、ホタテ、タケノコのゼリー寄せ 赤ピーマンのババロアと共に」 |
メインは5種類からチョイス。クイックミールも頼める。写真は同じく三國シェフの「牛フィレ肉のソテー、マスタードソース仕立て スイートポテト、フライドポテト、里芋のトリオと共に」 |
メインは牛フィレ肉のソテー。焼き加減を聞きに来なかったので不思議に思ったら、好みのミディアムレアに調理されて出てきた。どうしてこの焼き加減なのかとCAに聞いてみると、「ミディアムレアが一番おいしく召し上がることができるからです」とのこと。デザートのグリーンアップルのムースも期待を裏切らない上品な味で、ペロリと食べてしまった。さらに、カマンベールチーズやフルーツのプレートとポートワインを楽しんで終日のミールタイムが終了。
間食にはアイスクリーム、到着前には軽食も出た。軽食とはいっても、タンドリーチキン、キュウリとマンゴーのサラダ、フライドポテト&サワークリーム、マンゴームース、チョコレートケーキ、パンと充実の内容。ほめ過ぎと思われるかも知れないが、味やバランス、量ともパーフェクトだった。
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デザートは「チョコレート&コーヒームース、アプリコット入り バナナとピスタチオの生姜風味コンポ―ト」 |
スイスといえば「ネスプレッソ」コーヒー。ビジネスクラスのメニューにはないが、オーダーすればマシンのあるファーストクラスでつくってくれる |
細やかな心遣いに好感
それにしても、相変わらず感心したのが、CAの心遣い。到着前にスイス人CAと日本人CAが一人一人の乗客に「今日は搭乗していただき、ありがとう」と礼を言うのだが、それだけではない。「このワイン、おいしいね」と言うと余分に置いていってくれ、本を読んだり映画を観たりしていると「何か飲み物は? 」と聞いてくる。それも、どの客に声をかけたのかを覚えていて、何度もしつこく聞いてくることもない。スイス人CAが会話の途中に日本語を入れて、親近感を持たせるさりげないサービス心も好感が持てた。
SWISSのビジネスクラスは何度か経験しているが、新しくなったビジネスクラスでも、座席や機内食などのプロダクトだけでなく、CAのホスピタリティも変わらず高いレベルにあると実感。また乗りたいと感じたフライトだった。
※取材協力: スイス インターナショナル エアラインズ。2011年11月、同社成田 - チューリッヒ便にて取材。