JRグループは10日、「周遊きっぷ」の周遊ゾーンを見直し、一部のきっぷの販売を終了すると発表した。計19の周遊ゾーンが、3月31日利用開始分をもって販売終了となる。

特急「サンダーバード」で行くことができた「富山・高岡ゾーン」「加賀・能登ゾーン」「越前・若狭ゾーン」も、3月31日利用開始分をもって販売終了に

日豊本線を走る特急「きりしま」。南九州の「宮崎ゾーン」「鹿児島ゾーン」も販売終了となる

同きっぷは国鉄時代からあった周遊券を前身とし、1998年4月より現在の形態で発売。目的地となる全国の観光地に周遊ゾーンを設け、「ゾーン券」「ゆき券」「かえり券」がセットとなり、「ゆき券」「かえり券」で出発駅と周遊ゾーンの入口(出口)駅を往復でき、運賃も割引される。周遊ゾーンの区間では、JR線の特急・急行・快速・普通列車の普通車自由席が乗り降り自由となり、一部の周遊ゾーンではJR以外の鉄道やバス、航路も利用可能だった。

しかし現在の利用状況を踏まえ、一部の周遊ゾーンが販売を終了することに。3月31日利用開始分をもって終了となるのは、「北海道ゾーン(10日間用)」「南紀ゾーン」「山陰ゾーン」「熊本ゾーン」「宮崎ゾーン」「鹿児島ゾーン」など計19の周遊ゾーン。「北海道ゾーン(10日間用)」は4月9日まで、その他の周遊ゾーンは4月4日まで利用可能となる。

その後も引き続き発売されるのは、「北海道ゾーン(5日間用)」「東京ゾーン」「京阪神ゾーン」「四国ゾーン」「九州ゾーン」など計13の周遊ゾーン。4月1日以降の「周遊きっぷ」の詳細については、JR時刻表3月号に掲載予定となっている。

「周遊きっぷ」今後の去就

3月31日利用開始分で販売終了となる周遊ゾーン 北海道ゾーン(10日間用)、札幌近郊ゾーン、飛騨・奥飛騨ゾーン、富山・高岡ゾーン、加賀・能登ゾーン、越前・若狭ゾーン、近江路ゾーン、南紀ゾーン、北近畿ゾーン、山陰ゾーン、岡山・倉敷ゾーン、広島・宮島ゾーン、津和野・秋芳・萩ゾーン、下関・北九州ゾーン、高松・松山ゾーン、徳島・室戸・高知ゾーン、熊本ゾーン、宮崎ゾーン、鹿児島ゾーン
4月1日以降も販売される周遊ゾーン 北海道ゾーン(5日間用)、札幌・道東ゾーン、札幌・道北ゾーン、札幌・道央ゾーン、札幌・道南ゾーン、東京ゾーン、京阪神ゾーン、四万十・宇和海ゾーン、四国ゾーン、九州ゾーン、福岡ゾーン、長崎・佐賀ゾーン、大分ゾーン