2010年10月に公開された映画『大奥』の続編が、2012年10月期にTBS系連続ドラマで放送され、最終回直後の12月22日に映画が公開されることが16日、明らかになった。

左から、多部未華子、堺雅人、菅野美穂 拡大画像を見る

映画『大奥』は、よしながふみによる同名漫画が原作で、謎の疫病により男女の逆転 した江戸時代の大奥を描いた時代劇。コミックはこれまでに累計発行部数300 万部を突 破した人気シリーズとなっている。

人物関係図
(C)2012男女逆転『大奥[右衛門佐・綱吉編]』製作委員会 (C)よしながふみ/白泉社

ドラマ版は3代将軍・家光の時代の「有功(ありこと)・家光篇」、映画版は5代将軍・綱吉の時代の「右衛門佐(えもんのすけ)・綱吉篇」が描かれる。ドラマ版では汚れなき心を持つ院主、有功、そして映画版では胸に野望を秘めた、有功に瓜二つの男、右衛門佐という1人2役の主役を堺雅人が演じ、ドラマ版の家光を多部未華子、映画版の綱吉を菅野美穂が演じる。監督は金子文紀、脚本は神山由美子。

堺は「菅野美穂さん、多部未華子さんとは初めての共演です。ずっとご一緒したいと思っていたので、撮影が本当に待ち遠しいです」と共演を喜び、「多部さんの、運命を見据えた強い眼差し、菅野さんの、悲しげな悩ましい吐息。おふたりの演じる将軍を通して徳川家をみると、江戸時代にまた違った光があてられるのではないでしょうか? おふたりを支えながら粉骨砕身力の限りを尽くす所存です」と気合十分。多部は「大きなプロジェクトで、とても重要な役柄を担うことになり、とても緊張していますし、不安でいっぱいですが、大奥の世界観を乱すことなく精一杯頑張りたいと思います」、菅野は「まさか自分が、将軍の役をやらせて頂く機会があるなんて、夢にも思いませんでした」と驚きつつ、「将軍の葛藤、孤独、やり切れない運命を、そして、生きている人間だからこそのどうにもならない弱さ、愚かさを、エンターテイメントとして演じられたら」と意気込んだ。

プロデューサーを務めるTBSの磯山晶氏は、ドラマ・映画の2本立てプロジェクトについて「壮大な愛の物語のスケール感をきちんと映像化するためには、計12時間くらいないと描ききれない。『有功と右衛門佐は瓜二つ』という設定を生かして、『運命に翻弄されながらも凛と生きる潔い人』と『誰にも支配されない自分を貫こうとする野心の人』という、言わば、"黒"と"白"の2役を堺雅人さんに演じ分けていただく」と明かしている。

ドラマ『大奥[有功・家光篇]』は、TBS系で2012年10月より放送スタート。映画『大奥[右衛門佐・綱吉篇]』は、2012年12月22日より丸の内ピカデリーほかで全国公開。