こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

ニコニコ動画には、本当に多種多様な動画が投稿されています。歌や演奏、踊りなどの"してみた"系の動画や、驚異的な編集技術で制作されたMAD動画、ゲーム実況にニコニコ技術部……そんなバラエティに富んだ動画ジャンルの中から、今回は"何だかよくわからないけど妙に中毒性のある動画"をまとめてご紹介していきたいと思います。

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ずっと見続けると脳みそがかき回されてトランス状態になってしまうかも?

まずは中毒性のある動画の代表格「ハンマー動画」。……たぶん何も知らずに動画を見ても何がどうハンマーなのか意味がわからないと思いますが、これは任天堂のゲーム「ドンキーコング」でハンマーを取った際に流れるBGMに、東方Projectのアレンジ楽曲「ナイト・オブ・ナイツ」を組み合わせたマッシュアップ(?)動画。最初に投稿されたときは釣り動画扱いだったのですが、制作者はその後もハンマー動画を投稿し続け、次第にその中毒性にやられるユーザーが続出しました。最初の制作者はその後引退したようですが、現在でも後継者(?)たちによる投稿が続けられているようです。

広瀬香美が1997年にリリースした名曲「promise」。そのサビ頭のワンフレーズ「Get down」がタイトルの元ネタ。「promise」のサビに合わせて2ちゃんねるAAキャラの八頭身モナーが腰を振ったりひたすら高速で回転するという、異次元の発想から生まれた動画です。しかしこれが大ブレイクし、現在の再生数は驚異の250万回! 動画作者の「ラマーズP」も、まさかここまでヒットするとは思っていなかったようです。

2010年発売のRPG「ゼノブレイド」。その楽曲である「名を冠する者たち」に合わせて猫がコサックダンスしたり縄跳びを跳んだり納豆を混ぜたりする、何が何だかよくわからない動画。猫の何とも言えない可愛さと絶妙な表情、そして手書きアニメのリズム感の良さが心地よくて、つい何度も見てしまいます。ちなみにこれ、「名を冠してシリーズ」として別のユーザーからも作品が投稿されており、どれも独特のゆるさに溢れた中毒性の高い作品になっています。

以前にも紹介しましたがまだご覧になってない方はぜひ。金沢美術工芸大学(当時)の井上涼さんによる自主制作アニメ作品で、BACA-JA2007の佳作を受賞。飽きさせないストーリー構成とオリジナリティあふれる世界観、時折挟まれる奇妙な歌がさらに中毒性を高めており、何度でも見たくなる不思議な魔力を持っている作品です。なお、トロントジャパニーズフィルムフェスティバル2011でも映画祭賞を受賞したとのことで、世界でも改めて評価されているようです。

ゲッダンと同じく「ラマーズP」による動画。頭に残り続けるメロディーはもはや電子ドラッグと呼びたいレベルの中毒性で、それに加えてひたすら動き続ける初音ミクのイラストがまた絶妙! 個人的にも大好きな動画なのですが、聴いているとボーッとしてきて仕事が進まなくなるのが唯一の難点。youtubeに転載されたことで、世界でも多数の中毒者が出ているようです。

そしてまたまた「ラマーズP」による作品。「ゴジマジP」による重音テトの楽曲「おちゃめ機能」をBGMに、ゲッダンと同じく八頭身モナーがひたすら腰を振り続けるだけなのですが、地味に質の高いアニメーションがじわじわと脳を浸食してきます。無駄にスピード感のある腰つきから目が離せなくなったら、おめでとう、あなたも中毒患者です。

見ているだけでトランスしてしまいそうな中毒性の強い動画はこの他にもまだまだたくさんありますが、今回はこのへんで。

面白さのわかりやすい作品もいいのですが、たまにはこういう"よくわからないけど不思議な魅力のある動画"にハマってみるのも悪くないですよ。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。