遺品整理会社で働く女性を主人公にしたMBS・TBS系ドラマ『月曜ゴールデン 遺品整理人 谷崎藍子II』(5月30日放送予定)の収録がこのほど、大阪市内で行われ、主演の高畑淳子、キーパーソンとなる女性を演じる森尾由美、大久保佳代子らが会見を行った。

左から、矢崎滋、高畑淳子、森尾由美、大久保佳代子、窪塚俊介 拡大画像を見る

同作品は、昨年5月に放送されて好評を博し、日本民間放送連盟賞の優秀賞を獲得した『遺品整理人~』の第2弾。今作では、故人の遺品整理を請け負う会社に勤める主人公の谷崎藍子(高畑)が、無理心中を図ったと思われる男女の遺品を整理する中で、事件に隠された意外な真実を明らかにしていく。

テレビのドキュメンタリーを見て遺品整理業の関心を持ち、企画からこのドラマに携わったという高畑は「長寿の時代になりましたけど、今は"終いじたく"とか"エンディングノート"とか、自分が死ぬ準備にみなさんの目が向いている。生前、言葉ではわかり合えなかった人と人とを、遺された物で繋いでいく谷崎藍子という役にとても惚れ込んでいます」と役柄にかける熱い意気込みを。「サスペンス仕立てのドラマなんだけど現代を映してる。人が感じている寂しさや都会の孤独、ひとりで死んでいく人の思いが胸にグイグイと入っていく中身の濃い作品になっていると思います」と作品をPRした。

大久保の役柄はなんと結婚詐欺師。しかも冒頭で殺されてしまうが、ストーリーが進むにつれ、詐欺に手を染めるにいたった悲しい過去が藍子の手によって明らかになる重要な役だ。「結婚詐欺師は、ずっとやってみたいと思ってた職業でした」といきなりの爆弾発言で笑わせた大久保は「でも、生い立ちから恵まれず、ついに詐欺をやってしまう不幸な女性。私自身はそんなふうにはまったく思ってないんですけど……私からから自然ににじみ出てるという幸薄い感じですか?(笑)それでドキュメンタリーのように見せられればと思ってます」とハマリ役をアピールしていた。

そんな大久保のハマリっぷりを高畑も「(大久保の役は)田舎から東京に出てきて苦労してきて、こんなはずじゃなかったと空転している女性。人生ってこうなんだよねと胸に迫る感じがある」と絶賛。「やっぱり、大久保さんがもともと持ってらっしゃる…」と一瞬口ごもり、これに共演の矢崎滋らが「幸薄い感じがある?」と言葉を続けると、高畑は「いやいや、そんなことないんですけどね!」と慌てて否定して笑いを誘っていた。