東京スカイツリーの建設が進む東京・墨田区で3日、同区吾妻橋・東駒形の商店や町会で構成される吾妻橋地区活性化協議会のキャラクター、「あづちゃん」が誕生した。

吾妻橋の赤をイメージしたキャラクター「あづちゃん」

同地区と台東区浅草を結ぶ吾妻橋の赤をテーマカラーにデザインされた女の子のキャラクターで、プロフィールによると出身地は「隅田川のとある職人の家」。地元の店や職人、そして墨田区の歴史に詳しい「小さな歴女」で、下町育ちらしく好きな食べ物はもんじゃ焼き、あんパン(つぶあん派)、こんぶの佃煮となっている。決めポーズは両手を横に広げた「橋渡し」で、そのほか「あづちゃんと手をつなぐと良縁を結べるかも」といった情報が明らかにされている。

この日は午前中、墨田区役所で東京スカイツリーの634メートル到達前祝いを兼ねて、あづちゃんの「誕生発表会」が開催された。山崎昇区長からあづちゃんに区民証が交付されたほか、東京スカイツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」、江戸東京博物館の「ギボちゃん」、そして吾妻橋地区とは浅草通りでつながる押上・業平橋地区のキャラクター「おしなりくん」がゲストとして登場し、地元保育園から招かれた園児30名との記念撮影などを楽しんだ。

山崎区長から区民証が交付された

ゲストとして登場した東京スカイツリー公式キャラクターの「ソラカラちゃん」

江戸東京博物館の「ギボちゃん」。コミカルな動きで、この日の子供たちからは一番の人気を集めていた

スカイツリー周辺ではすっかり有名になった「おしなりくん」。デザイナーはあづちゃんと同じで、顔つきも似ている

子供たちとの交流や記念撮影を楽しんだ

スカイツリー完成に向けた同協議会の活動の中で、当初キャラクターの制作は予定されていなかったということだが、観光客が地域に立ち寄るきっかけとして、また地元の人々が力を合わせるシンボルとしてキャラクターの有用性に注目。2010年秋ごろから具体的な検討を開始し、おしなりくんの図案の原作者・村瀬まゆ美さんにデザインを依頼した。

具体的な活動内容は今後順次発表される予定だが、あづちゃんの好きなことの中には「お花見」があり、桜の季節に隅田川沿いで開催される関連イベントなどへの登場が検討されている。また、関連グッズとして人形とストラップを商品化する予定で、同協議会では吾妻橋地区の商店などで4月ごろから販売を開始したい考え。また、観光地として実績のある浅草からスカイツリー建設地周辺までは、浅草通り沿いに並ぶ吾妻橋地区と押上・業平橋地区の商店街で結ばれており、おしなりくんと共同での活動も期待されている。

発表会の後、区役所から吾妻橋へ散歩に出かけた(ソラカラちゃんは都合により中座)