羽田発の新しい国際線が続々と就航しているが、この2月にデルタ航空が一気に2路線を開設する。羽田~デトロイト直行便を2月20日から、羽田~ロサンゼルス直行便を2月21日からスタート。どちらの路線も席数に余裕のあるボーイング747-400型機で運航される。

西海岸と東海岸へ直行。乗り継ぎもしやすい

ロサンゼルスとデトロイトからはアメリカ内140もの都市に乗り継げる。たとえばデトロイト便は現地に午前4時50分に着き、乗り継ぎで行くニューヨーク(ニューアーク空港)、ボストン、シカゴなど東海岸の人気都市には午前8時台から9時台に到着。ロサンゼルス便は現地到着が夕方6時台で、ラスベガスやサンディエゴ、ポートランドなどの西海岸の人気都市に同日中に乗り継げる。同社の米国内での広大なネットワークを活かした便利なアクセスができるというわけである。

羽田線で使用されるボーイング747-400型機 写真提供/デルタ航空

深夜早朝便ならではの工夫

また、デルタ航空の羽田便は深夜早朝発着。デトロイト線が、羽田発・6時55分/デトロイト着・4時50分、デトロイト発・19時30分/羽田着・23時、ロサンゼルス線が、羽田発・午前1時/ロサンゼルス着・18時40分、ロサンゼルス発・午前0時10分/羽田着・5時というスケジュール。そのため、機内サービスに様々な工夫がされている。

機内食は体内時計を優先したメニュー構成で、早朝に羽田を出るデトロイト便では新しく朝食スタイルのメニューを開発。深夜1時に羽田を出るロサンゼルス便では、搭乗してすぐに眠りたい乗客が多い点を考慮してビジネスクラスでもあえて1つのトレーにまとめて提供している。

羽田~デトロイト線の1食目(和食)

成田機内食部総料理長・石本正敏氏。「機内食は基本的にすべて手作り」

デルタ航空は2013年までを目処に、空港やサービスを向上・改善中だが、羽田線に使われている747-400型機にもそれは導入される。ビジネスクラスには完全個室のフルフラットベッドシートを導入。また、通常のエコノミークラスより足元が約10.2cm、リクライニング角度が1.5倍になるプレミアムエコノミークラス「エコノミーコンフォート」も設置される。

ビジネス3倍、エコノミー2倍のボーナスマイル

羽田線を対象にした大型キャンペーンも実施。2月20日~5月31日までの期間中、ビジネスクラス往復で通常の3倍のマイルを、エコノミークラス往復で2倍のマイルを提供する。デルタ航空ではマイレージサービス「スカイマイル」の獲得マイルの有効期限を2011年1月1日までさかのぼって廃止しているから、よりマイルを貯めやすくなった上に、期間中に羽田線を使えば数倍のマイルを貯められることになる。

1席ずつ個室になっているビジネスエリートの新しいシート。2011年夏から順次導入される 写真提供/デルタ航空

プレミアムエコノミー「エコノミーコンフォート」クラスでは優先搭乗サービスやカクテル、リキュール類の無料(通常のエコノミーは有料)サービスも 写真提供/デルタ航空

また、2月20日~3月31日まで羽田線を対象にしたキャンペーン運賃も設定。サンフランシスコとロサンゼルスが平日4万円・週末5万4,000円(燃油代別)、ニューヨークが平日4万8,000円・週末6万2,000円(同)など魅力的な料金を出している。

羽田からアメリカ本土へ直行便を2路線運航しているのは同社のみ。そのネットワークの便利さ、サービスの向上・改善、さらに多彩なキャンペーンも設定されている。アメリカ方面へ旅行するなら、デルタ航空の羽田便にしばらく注目したい。