米Appleが間もなく新聞購読のためのサブスクリプションサービスの提供を開始する予定だという。米San Jose Mercury Newsが14日(現地時間)に報じている。iPad向けのサービスとみられ、部数減少と広告減収に悩まされる新聞社にとって新たな収益源の1つとなる可能性もある。

詳細は不明だが、Donald W. Reynolds Journalism InstituteのRoger Fidler氏によればアプリ配信で3割、広告配信で4割という従来のルールに沿ってAppleと新聞社との間で売上シェアが行われる見込みだという。またニュース閲覧アプリ内にオプトインでの情報収集機能を設け、Appleが利用者データの取得を行えるよう関係各社との契約を結んでいるという。

Wall Street Journalなど一部の全国紙アプリについては、すでにサブスクリプションでの紙面配信が開始されており、先日はTimeの「People」がサブスクリプション配信を開始したことが話題になった。一部雑誌社についても同様のサブスクリプション機能の導入が進みつつある。一方で米国における新聞は地方紙が主体であり、全国に数百社のレベルで存在する新聞社についてはこうした仕組みを利用できなかった。今後サブスクリプションが多くのメディアへと拡大することで、アプリを介した定期的な情報配信と収益という形態が一般的になるとみられる。