毒舌芸人として人気の有吉弘行が16日、東京・有楽町の三省堂書店で自身の著書『お前なんかもう死んでいる―プロ一発屋に学ぶ50の法則―』(6月18日発売 1,260円 双葉社刊)の出版記念記者会見を行った。

『お前なんかもう死んでいる―プロ一発屋に学ぶ50の法則―』を出版する有吉弘行。どん底時代の自分にあだ名をつけるなら「ノイローゼ」という

世界ヒッチハイクの旅で「猿岩石」として一世を風靡し、月収2千万という"天国"を味わいながらも、すぐに人気は急落し、収入ゼロのどん底生活に陥った有吉。本書では、極貧時代の生活を赤裸々に綴り、"100年に1度の不況"や"一億総リストラ時代"と呼ばれるこの時代を生き抜く、有吉ならではの「50の知恵」を明かしている。

この日、満面の笑みをマスコミに振りまきながら記者会見会場に現れた有吉は、「マスコミには全力で頭下げます。恐ろしさは重々知ってますからね」と、芸能界を生きる"処世術"を披露しつつ、「勝間和代さんみたいにポジティブシンキングな方もいらっしゃいますが、そういうのは僕はもうお腹いっぱいだと思って、ネガティブな方向で」と本書を紹介。厳しい時代を生きるサラリーマンに向けて「この本を読んで(どん底の)現実を目の当たりにして、強い精神を培ってほしいですね」とアピールし、「この時代を生き抜くためには、いい金ヅルを探してください」と、不況を乗り越える"知恵"を力強く語った。

有吉にとっての「心の支えの額は3桁」とのことで、「それはキープするようにしています」と明かした

好みのタイプは「金は出すけど口は出さない女性」という有吉に、女性レポーターが「最低ですね」とチクリ

また、有吉は「どん底時代を支えてくれた先輩は、ダチョウ倶楽部の上島さん」と話し、「ちびちび(金を)せびってましたね。総額だと多分、数百万になるんじゃないかな」とカミングアウト。恩があるわりには毒づいているとツッコまれると、「毒づいてこき下ろすことが恩返し。アノ人が一番輝くのは、誰かがこき下ろしてやることだと思っています」と断言し、改めて「この時代にはお前の仕事はない!」と上島をこき下ろしてみせた。さらに、「一時期は、熱い湯に入ってみたり、馬鹿馬鹿しいと思いながらもリアクションを学ばせていただきましたが、ダチョウさんは3年前くらいに超えました」と"舌好調"。「でも、おごり返したりはしませんよ。上島さんには、いつまでも先輩ヅラをさせてあげたい」と上から目線の態度を保ちつつ、「これも僕なりの愛情なんです(笑)」と、最終的には感謝の想いもにじませていた。

『お前なんかもう死んでいる―プロ一発屋に学ぶ50の法則―』目次

1 「栄光からの転落」4の法則 : 現金で4千万円って「お金」って実感がないんです
2 「どん底生活」11の法則 : このままでいるより自殺したほうが楽なんじゃないかな
3 「地獄で発見」11の法則 : 俺も試しに炊き出し喰ってみといたほうがいいかな
4 「プロ一発屋」9の法則 : アイドルみたいなお笑い能力の低い奴らの中で面白いって言われたい
5 「現代人へ贈る」15の法則 : お前なんかもう死んでいる