かつて江戸の中心だった「中央区」「港区」「千代田区」の魅力を探るツアーが注目されている。従来とは少し違った目線で、新しいスタイルの東京観光を提案しているのは、江戸東京再発見コンソーシアム。さまざまな企業や団体が協力した、いわばひとつの「プロジェクト」で、その活動は2008年に始まった。

川面から眺める東京の風景は、いったいどのようなものだろう

特に、日本橋川や隅田川などを電気ボートで巡る「舟めぐり」(大人・2,500円)は人気が高い。2009年9月から本格運航が始まり、今年1月現在で511名が乗船したという。運航は不定期で月に5日から10日、1日当たり2、3本。定員が10名のため、日によっては満席ということも珍しくない。

参加者のおよそ6割が女性で、50代から70代が全体の7割ほどを占めるが、高層ビルの間を縫って江戸・東京の姿に思いを馳せるという、ふだんなかなか体験できない舟旅は、休暇を取ってでも参加したくなる魅力にあふれているのではないだろうか。なお、現在「舟めぐり」は実施されていないが、3月下旬あたりから再開される予定だ。

いくつかのコースが用意されている「街めぐり」も興味深い。「港区三田コース」「千代田区神田・お茶の水コース」「中央区日本橋コース」(同・各3,800円)などがあり、旧跡や名所を訪ねるのはもちろん、老舗に立ち寄り店員から話を聞くなど、さまざまな角度から街の生き生きとした姿を浮かび上がらせる。コースならではのランチを味わえるのもうれしい。

その他、伝統文化・工芸講座など、ユニークな講座なども行われている。まだまだ幅広い展開が期待される「江戸東京再発見コンソーシアム」は、これから要チェックといえるだろう。