2010年春放送予定の古代史ドラマスペシャル『大仏開眼』(NHK総合 全2回放送)が24日、奈良市・平城宮跡にある東院庭園でロケを行い、出演者の吉岡秀隆、石原さとみ、高橋克典、浅野温子、草刈正雄が収録に臨んだ。

吉備真備役の吉岡秀隆。「藤原仲麻呂(高橋克典)と真備の"精神のぶつかり合い"の対決シーンは演じていて口が渇くような緊張感がある」と見どころを

1300年前の女性に扮するにあたり「時代や立場は違えど、人間の感情は一緒なのかなと思う。共感しながら演じてます」と石原さとみ

この日に収録されたのは、主人公の吉備真備(吉岡)が、後に孝謙天皇となる17歳の阿倍内親王(石原)と歌会の席で出会うシーン。ドラマの舞台となる1300年前、まさに平城京の宮城があった場所でのロケに、吉岡は「身の引き締まる思いです。役者としてとても幸せなこと」と感慨深げだった。

ロケは奈良、京都などで10月中旬からスタートし、本物さながらの巨大な大仏像や当時の建物を再現したセットなどを使って収録が進んでいる。会見で吉岡は「外に立っている大仏の荘厳な姿や見事なセットを見ていると、台本だけではわからなかった当時の空気が感じられます。その空気をのびのびと感じながら、1300年前の真備の気持ちになって演じていきたい」と役にかける意気込みを。一方、聖武天皇の皇女・阿倍内親王を演じる石原は「甘やかされて育った環境ゆえの真っ直ぐさや気の強さ、あまのじゃくな部分もある女性として登場しますが、ただの気の強い十代の女の子に見えないよう、背負っているものが大きいゆえの葛藤も表せたらと思います」と抱負を話した。

左から、浅野温子、石原さとみ、吉岡秀隆、高橋克典、草刈正雄

また、天平の時代を雅やかに再現するキャスト陣の衣装もドラマの見どころのひとつ。吉岡によれば「実はすごく近代的な服」なのだとか。「ベルトをしていたり、足下はブーツだったりするんですよね。1300年前だけど、動きやすくてすごく理に適ってる」と感心しきり。石原も「当時の衣装をまとって、当時独特の髪型とメイクをしてお芝居をするのがとても新鮮。服が普通に袖を通す上着とスカートだったりするし、色も明るくてかわいい」とお気に入りのようだった。

しかし素材が薄いだけに、冷え込みの厳しいこの時期の野外でのロケは"防寒対策"が必須のよう。「実はこの衣装の下に、今流行りのヒートテックを着ております」とぶっちゃけた石原に、吉岡は「いきなりヒートテックってなんだよ! (笑)1300年前の話なのに…」と頭を抱えながらも爆笑。これに高橋が「私も同じくヒートテックです。1300年前と現代のコラボ(笑)」とすかさずコメントして笑わせた。さらに浅野が「貼るホカロンを直貼りしたうえに、手に持つホカロンも併用してガンガンに温めてます(笑)」、草刈も「僕の場合は年齢的に"モモヒキ上下"でがんばっております」とそれぞれの対策を明かし、会見を盛り上げていた。