家に帰れば当然のように照明とテレビをつけ、シャワーを浴び、PCに向かう。冷たいものは電子レンジですぐに暖め、電気ポットには常にお湯が沸いている……。現代人は多くの家電や便利なグッズに囲まれた快適な暮らしを送っています。当然電気代、水道代、ガス代、その他もろもろ……。お金も多く出て行ってしまいますね。でも、ちょっとしたことの積み重ねで、年間で節約できる金額は膨大なものになります。これからご紹介する、過ごす部屋別の節約テクニックを駆使して、快適な節約生活をスタートさせましょう!

リビング編ではこれまで、テレビ・パソコン編【1~8】、冷房・暖房編【9~23】をご紹介してきましたが、最終回となる今回は掃除・その他節電編をお届けします。

掃除編

24.掃除するときはホウキ、チリトリ、ぞうきんなどを使用
10分間掃除機を使うだけで、テレビ1時間分の電力を消費していることをご存知ですか? 掃除機を使う時間を1日1時間短縮するだけで、年間約120円の節約というデータも。ホウキやぞうきんを使った昔ながらのお掃除なら、当然電気代はゼロ。畳やフローリングの場合は、これで十分です。最近はデザインのよいホウキ&チリトリセットもあるので、おしゃれなエコ気分も楽しめます。
25.掃除機を使うなら絨毯は「強」、フローリングや畳は「弱」とこまめにスイッチを変える
掃除機は床の素材にかかわらず、吸い込みモードの「強」でかけてしまいがちですが、「弱」で掃除をした場合は、消費電力が「強」の1/4~1/3ですむ場合も。ゴミの取り方に大きな違いはないので、「強」「弱」こまめに使い分けて賢くお掃除しましょう。
26.掃除機のフィルターはこまめに掃除する。目詰まりしていると吸引力低下で消費電力UP
フィルターの目詰まりは吸引力の低下につながり、消費電力アップの原因になります。フィルターがついている機種の場合は、できるだけこまめに掃除して、ゴミによる目詰まりを防ぎましょう。
27.ゴミパックはこまめに交換。いっぱいだと吸引力低下の原因に
掃除機のゴミパックにゴミをためたまま掃除をすると、ムダなエネルギーがかかるので吸引力が弱まり、その分掃除の時間がかかることに。ゴミパックはこまめに交換するように心がけましょう。
★年間節約額
約30円(パックいっぱいにゴミが詰まった状態と、未使用のパックの比較)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
28.じゅうたんなら掃除機を使わず、粘着ローラーやガムテープで掃除する
じゅうたんについたゴミは、掃除機を使わなくても軽く粘着ローラーをかけるだけでオーケー。じゅうたんにからまった髪の毛はガムテープを指先にまいて、軽くたたくだけで簡単に髪の毛やホコリがとれます。エチケットブラシタイプのローラーを使えば、粘着テープ代もかからないので、さらにおトク!。

「N77 カーペットクリーナーぱくぱくローラー/日本シール株式会社」……前後に軽く動かすだけでエチケットブラシが、ゴミを取り込みます。電気も粘着テープも不要

29.フローリングのワックスがわりに、米のとぎ汁を使用
米ぬかには、ワックス効果もあるので、フローリングの掃除には最適。とぎ汁に浸して絞ったぞうきんで、フローリングを拭けば、床はツヤツヤピカピカに。無料でエコ効果もあって、ピカピカになるおトクな掃除法です。
30.畳の黄ばみ防止にはみかんの皮の煮だし汁でふく
畳の黄ばみには、みかんの皮が大活躍! みかんの皮をひたひたの水で15分程度煮たあと、こした煮だし汁をぞうきんに浸し、固く絞ったあと畳を拭きます。みかんの皮の天然油には洗浄効果があるので、黄ばみもスッキリ。みかんを美味しく食べたあとは、皮を捨てずにとっておきましょう。

その他節電編

31.部屋の照明をLED電球に取り換える
部屋の照明を白熱電球から、LED電球に取り替えるだけで、かなりの節約&省エネが期待できます。たとえば、40Wの白熱電球と、同じ明るさに相当するLED電球で比較すると、蛍光ランプの寿命は白熱灯の約40倍、電気代は1/10です! 購入時の値段は多少高くても、最終的にはおトクな結果に。
32.リモコンの電池は繰り返し使える充電式を使う
毎日使うリモコン。案外、頻繁に電池を交換していませんか?充電式電池の「eneloop(エネループ)」なら約1,000回繰り返し使えて、1回あたりの電気代はたったの4円程度。また、充電時の電気代も1回あたり、わずか0.2円ととってもおトク! 使用頻度にもよりますが、リモコンの場合は1回の充電で約3年近くも使用できます。

「eneloop(エネループ)/三洋電機株式会社」……約1,000回繰り返し使える充電型ニッケル水素電池。長く使えてゴミを出さないのでエコ&経済的

33.蛍光灯が2本ついているなら、一本減らして消費電力をカット
照明器具によっては、蛍光灯が2本ついているものも。1本減らせば消費電力カットにつながります。普通の生活なら蛍光灯1本でも十分なはず。ムダな照明は極力省きましょう。
34.家事や掃除は明るいうちにまとめてやり、夜の灯電時間を短縮する
働いて夜に帰宅してから、掃除や家事をはじめると、照明や家電を使うことになるので当然電気代がかかります。節約を心がけるなら、早起きして明るいうちにまとめてすませましょう。経済的かつ健康的な節約方法です。
35.主電源を切れるように、スイッチつきのタップを使う
家電をコンセントにつなぐだけで発生する「待機電力」。家庭で消費する電力のうち、年間約1割を占めています。もったいないので、長時間使わないときは主電源をOFF! 個別スイッチが付いたタップを利用すれば、使わない家電ごとに待機電力をカットできます。

「個別スイッチ付き 省エネタップ/エレコム株式会社」……個別スイッチを装備したタップ。使わない機器のスイッチだけON/OFFできるので便利