サントリー

「モルツ」

(1)麦芽、ホップ (2)5% (3)42kcal (4)215円

1986年発売。麦芽100%のビールとしては全国区で発売されている国産ビール(外国資本のライセンス生産は除く)の中では最も古い。2000年からは天然水にもこだわり、同社のビール工場は水のよい場所にこだわって建てられている。この麦芽100%と天然水仕込みは、2003年発売された「ザ・プレミアム・モルツ」の基本にもなっている。

ソムリエコメント
エストラゴンのようなハーブ系の香りがさわやか。ほんのりと甘く、かすかに酸っぱく、ほのかに苦い、とてもバランスのとれた1本。フルーティで軽やか、キレもいいので天気のよい昼下がりに屋外で楽しむにはピッタリ。

「カールスバーグ」

(1)麦芽、ホップ (2)5% (3)表記なし (4)215円

1847年にデンマーク・コペンハーゲンに設立されたカールスバーグ醸造所と同名のビールを、1986年よりサントリーがライセンス生産、販売している。カールスバーグオリジナルアロマホップエキスを一部使用し、さらにオリジナル酵母「カールスベルギンシス」を用いるなど、オリジナリティ溢れるビールになっている。

ソムリエコメント
パン粉やグレープフルーツのような、抽象的で申し訳ないがヨーロッパ方面の上質なピルスナーの香りがする。栗のようなほっこりとした甘みを最初に感じ、その後に酸味と苦味が一緒に押し寄せる。しかしながら、最後まで口を支配するのは重厚感ある苦味。

サッポロビール

「サッポロ生ビール<黒ラベル>」

(1)麦芽、ホップ、米、コーン・スターチ (2)5% (3)40kcal (4)215円

「確かな素材から生まれた"生"のうまさ」を謳うだけあり、原料の麦芽とホップは100%協働契約栽培している。その契約農家は日本はもとよりドイツ、チェコ、フランス、カナダ、オーストラリアなど世界中に広がっている。また、製造から出荷に至るまで酸素との接触を極限まで減らすフレッシュキープ製法は、社団法人日本農芸化学会平成12年度大会にて「日本農芸科学会農芸化学技術賞」を受賞している。

ソムリエコメント
決して華やかではないが、オレンジやハチミツのようなモルトからくる香りがある。ふわりとした甘さは最初に感じるがわりとすぐに消え、次にくる酸味にインパクトがあり長く持続する。苦味はベースとしてあるが、そこまで強くないのでジョッキでゴクゴクいけるタイプ。

「サッポロ クラシック」

(1)麦芽、ホップ (2)5% (3)40kcal (4)215円

1985年から販売されている北海道限定ビール。サッポロビールの発祥である「開拓使醸造所」が1876年に北海道で開業、その110年記念として誕生した商品で、地域限定の定番商品である。原材料に米とホップの副原料が入っていない(麦芽100%)点が先に紹介した「サッポロ生ビール<黒ラベル>」との大きな違い。

ソムリエコメント
副原料なしのためかオレンジのような麦の香りがストレートに伝わってくる。「サッポロ生ビール<黒ラベル>」より苦味は強く感じるが、その苦味に酸っぱさや甘さがうまく包まれている。かつ、キレがある。柑橘系のさわやかさ。