表示の仕方
(1)原材料
(2)アルコール分
(3)100mlあたりのカロリー
(4)350ml缶の市場予想価格
キリンビール
「キリンラガービール」
(1)麦芽、ホップ、米、コーン・スターチ (2)5% (3)42kcal (4)217円1888年の誕生以来、(スタンダード)ビール世代には熱狂的なファンも多い。発売当初から熱処理を施した製品だったが、1996年より非熱処理の<生>ビールとなった。麦芽は二条大麦、ホップはチェコのザーツ産やドイツのハラタウ産を中心に使っており、原材料にもこだわりがある。
ソムリエコメント
副原料のせいなのか、カラメルとまではいかないが少しだけ甘い香り。口に入れた瞬間から甘さと酸っぱさ、苦さがどっと押し寄せるが、すぐに甘みと酸味は切れて、ドシンとした苦味が口の中を支配している感じ。その苦味の余韻もかなり長い。ゆっくり味わっているとおなかいっぱいになりそうな1本。
「キリン クラシックラガー」
(1)麦芽、ホップ、米、コーン・スターチ (2)4.5% (3)41kcal (4)217円昭和40年頃の味わいを復活させようと、先に紹介した「キリンラガービール」が<生>になる前の熱処理版である同商品(「キリンラガービール」はこちらのほうが元祖といったほうがいいかもしれない)。2001年に中国・四国地方限定で瓶のみ発売されたが、2003年、缶ビールとして全国発売された。
ソムリエコメント
基本的には先に紹介した「キリンラガービール」に熱処理を施したもの、と解釈して飲み比べると同系列な風味だが、このビールは泡立ちがよく、見た目がおいしそう。香りは「キリンラガービール」に比べると若干控えめ。口に入れると苦味よりも麦の甘さをストレートに感じるが、どっしり系な苦味はラガーと一緒。ただ全体的には「キリンラガービール」よりはおだやかでスムーズな印象を受けた。
「キリン一番搾り」
(1)麦芽、ホップ (2)5% (3)41kcal (4)217円1990年3月に発売された同商品は、原料の麦芽自体の重みで自然に流れ出る麦汁のみを使用したまさに"一番搾り"なビール。麦芽、ホップ以外に副原料として米とコーン・スターチが入っていたが、2009年3月にリニューアルし、オールモルトのビールに生まれ変わった。アルコール度数はこれにより5.5%から5%に下がった。
ソムリエコメント
実はこの商品がオールモルトに切り替わる3月に、従来の米とスターチが副原料として入っているものと新商品を個人的に家で飲み比べていた。そのときの印象は、従来の「一番搾り」はスッキリとした酸味の中にもふんわりと甘みを感じたが、新しい「一番搾り」は「なんとシャープに絞ったことか」とその違いに驚いたものだ。副原料をなくしたことで味わいにボケがなくなり、おだやかな苦味の中に酸味がくっきりと浮かび上がるのが印象的。
「バドワイザー」
(1)麦芽、ホップ、米 (2)5% (3)表記なし (4)217円1876年、アメリカ・セントルイスで誕生したビール。アンハイザー・ブッシュ社のブランドビールで、麒麟麦酒がライセンス生産している。バドワイザーの生みの親であるアドルファス・ブッシュが開発した酵母や、ぶなの木を使用するビーチウッド製法という独特の熟成法などの伝統を1世紀以上にわたって受け継いでいる。
ソムリエコメント
酵母由来なのか、パン粉のような香ばしさと白い花のような香りがする。苦味はほとんど感じられず、ふっくらとボリュームのある甘みは独特。誤解を恐れずに言うならば、桃やネクタリンのようなトロピカルフルーツのニュアンスさえ感じられ、まるでワインのような飲み心地。