日本航空(以下、JAL)と全日本空輸(以下、ANA)の航空2社はこのほど、お盆期間中(8月7日~16日)の利用実績をまとめた。

国内線のピークはJALが下り7、12日、上り16日、ANAが下り7日、上り16日。期間中総旅客数はJALが約131万2,717人(前年比92.4%)、ANAが129万6,555人(前年比89.8%)。利用率はJALが70.5%、ANAが67.5%。両社ともに国内線は低調な結果にとなった。好調だったのはJALが北海道、沖縄方面、ANAが関西、沖縄方面だった。JALの広報担当者は「北陸など車移動が可能な短距離の路線で旅客数が減っており、沖縄など長距離な路線では堅調だ。景気の後退で節約志向が強まり、車で移動する人が多くなったのでは」と話している。

国際線のピークは両社ともに日本発が8日、日本着が16日。提供座席数を前年の83.8%に減少させたことも影響し、JALの総旅客数は34万7,209人(前年比95.5%)に。ANAは総旅客数14万9,766人(同106.1%)と昨年を上回った。利用率はJALが84.5%、ANAは80.6%。路線別では両社ともに中国線が好調で、JALが前年比131.1%、ANAが同111.4%だった。ほかに好調だったのはJALがグアム線や欧州線など、ANAがアジア線や欧州線。対前年比が低かったのはJALがオセアニア線(同53.7%)、韓国線(同72.7%)、ANAがホノルル線(同90.7%)など。

航空利用者の減少に対し、好調だったのが高速ツアーバスを運行するWILLER TRAVEL(ウィラー・トラベル)だ。同社の発表によると、同期間(8月7日~16日)の取扱人員は約5万8,600人で前年比124%と大幅に増加。同社広報部は「昨年後半から(高速バスの)需要が増えてきている。家族連れなどグループの場合はETC割引を使って自家用車で、1人の場合は高速バスを使って割安に、と節約志向が強まっているのでは」と話している。