映画出演2作目にして初主演となる穂のか

映画『アンを探して』(宮平貴子監督)の完成披露舞台挨拶が、30日、東京・汐留で行われ、主演の穂のか、ロザンナらが登壇した。7月31日で20歳となる穂のかは、誕生日を祝う突然のサプライズに涙する場面もあった。

ステージ上にバースデーケーキが登場すると、穂のかは「こんなに大きいケーキをもらうのは初めてです。どうしよう……」と驚きを隠せない様子。ケーキに飾られたろうそくを吹き消し、「びっくりしすぎて。本当にありがとうございます。こんなに幸せな……」と言いかけたところで涙がこぼれ、ロザンナに慰められた彼女。観客も惜しみない拍手で20歳の誕生日を祝福した。

イベント後の会見でも誕生日の話題に。「先週、父(とんねるずの石橋貴明)にもお祝いしてもらいました。2人で韓国料理を食べたけど、料理がどんどん出てくるから1時間でがっついて満腹になってしまって」という彼女は、石橋から誕生日プレゼントとして腕時計をもらったことを明かし、「『20歳になったら時間を大事にしなさい』と言われました」。この発言を受けて、「お父さん、いいこと言いますね」とコメントする報道陣に、「ええ、たまには(笑)」と照れ笑い。

『アンを探して』は、不朽の名作『赤毛のアン』の舞台であるカナダのプリンス・エドワード島でロケが行われた。穂のかは自身が演じる少女・杏里と同様、単身でロケ地入りしたそう。「ひとりで飛行機に乗ったはいいけど、ニューヨークに着いた時点で飛行機が遅れてしまい、次に乗るはずの便に乗り換えられなかったんですよ。その日は泣きながらニューヨークで一泊しました。超ヘタレなので、『もう無理!』とか思っちゃって……」。それでもクランクインの直前にはロケ地に到着できたそうで、「着いた時には、大人の階段を23段くらい上った気分でした(笑)」。

穂のかは撮影を振り返って、「不安と緊張でいっぱいだったのに、現場に入ったら毎日が幸せすぎて、それが悩みになるほどでした」

杏里(穂のか)を温かく迎える女性・マリを演じたロザンナは、本作が映画初出演。「主人(故・出門英)も惚れ直すんじゃないかな」

20歳を祝うサプライズ演出に、思わず涙が

また、撮影を経て穂のかとロザンナはすっかり仲良しになった様子。「マリ役がロザンナさんじゃなかったら、ここまでできなかったと思います」と穂のかが話すと、ロザンナからは、「私の撮影が終わった時、手紙を渡してくれたんですよ。『明日からマリさんがいないなんて考えられません』って書いてあって、いまも取ってあります。すごく律儀ですよね」とのエピソードが。「また今度ぜひ共演したいです」と熱望する穂のかに、ロザンナが「今度は何にする? 姉妹役とか?(笑)」と返し、息の合ったやり取りで会場を笑いに包んでいた。

バースデーケーキを囲んでのフォトセッション。写真左からプロデューサーのユリ・ヨシムラ・ガニオン氏、穂のか、ロザンナ、宮平貴子監督

『アンを探して』は、シネカノン有楽町1丁目ほかにて今秋ロードショー。

祖母が憧れていた『赤毛のアン』の舞台プリンス・エドワード島にやってきた杏里(穂のか)。祖母の初恋の人を探しながら島で暮らす人々と触れ合っていくうちに、杏里の心に変化が訪れる

(C)Zuno Films グランジュテ