『永世竜王への軌跡』表紙イメージ

毎日コミュニケーションズは25日、渡辺明竜王の本格的自戦記集『永世竜王への軌跡』(発行 : 日本将棋連盟)を発売する。同日には、毎日コミュニケーションズ本社にて出版記念サイン会も実施される。

渡辺明竜王(当時24歳)に、羽生善治名人(38歳)が挑戦した第21期竜王戦では7番勝負の末、渡辺竜王が3連敗後の4連勝で大勝負を制し、初代永世竜王を獲得した。

同書は、著者の渡辺竜王が初めて竜王位に就いた2004年からの竜王戦全41局を収録した自戦記集。本編は第1部「自戦記編」と第2部「棋譜解説編」に分かれる。第1部の「自戦記編」では、終盤の妙手7九角が炸裂した佐藤康光戦や、3連敗と追い込まれながらも打ち歩詰めで難を逃れた羽生善治戦など、記憶に残る10局を取り上げている。第2部の「棋譜解説編」では、指し手の解説を中心に合計31局を収録する。

渡辺竜王が「将棋ファンのみならず誰もが読んで楽しいと思える本にすることを特に心がけました」と語るように、盤上の駒を弾き飛ばして元に戻せなくなったハプニングや、終盤で負けを覚悟し思考が完全に停止したことなど、数多くのエピソードも紹介。渡辺ファンや将棋ファンはもちろんのこと、誰にとっても読み応えのある一冊に仕上がっている。A5判320ページで、定価は1,890円。

同日は、発売を記念して渡辺竜王のサイン会を実施。毎日コミュニケーションズ本社(千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル9F)にて9時より同書の販売を開始し、購入者の中から先着100名を対象にサイン会を行う。サイン会は12時より開始される予定。詳細はこちらを確認のこと

著者プロフィール

渡辺明(わたなべ・あきら)

1984年4月23日生まれ。東京都葛飾区出身。

2000年に史上4人目となる中学生棋士としてデビュー。2003年には羽生王座(当時)に挑戦し、2004年には竜王位を獲得。翌年に防衛を果たし、最年少の九段になる。テレビ番組にも多く登場し、将棋界と趣味の競馬、妻や長男との日常について綴った「渡辺明ブログ」は1日2万アクセスを超える大人気ブログ。