同じ取引方法なら合算可能 別々の取引なら損失はそのまま

A社で100万円得をして、B社で50万円の損失を出した場合の確定申告はどうなるのでしょう?

くりっく365の2社でそれぞれ得と損をした場合、相対取引の2社で得と損をした場合は、2社の損得を合算して税金を計算できます。A社での利益100万円から、B社での損失50万円を引いた50万円に税金がかかるわけです。

くりっく365と相対取引では税率が違う場合がありますので注意。

年収540万円の外貨為雄さんの場合、くりっく365なら、納税額10万円(確定申告時は国税7万5,000円)で済みます。申告方法は、先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書に2社分の得と損を記入。それ以外は、1社で得した場合と申告方法は変わりません。

2社とも相対取引の場合は、納税額15万円(確定申告時は5万円)。その他の申告方法は1社で得した場合と同じです。

ただし、くりっく365で得をして、相対取引で損をした場合、損益を合算できません。くりっく365で得した金額すべてに税率20%がかかり、相対取引の損は差し引けません。50万円の利益に対して、国税地方税合わせて20万円を納めることになるのです。

相対取引で得をして、くりっく365で損したケースも合算できません。でも、くりっく365での損を翌年以後に繰り越せるため、税金を取り戻すチャンスがあります。

ケース設定

外貨為雄さん / 年収540万円、独身 / FX取引で1年間にA社で100万円の収益、B社で50万円の損失

必要書類

■税務署でもらうもの(2社ともくりっく365)
・確定申告書B(第一表、第二表)
・第三表(分離課税用)
・先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書
・納付書
■税務署でもらうもの(2社とも相対取引)
・確定申告書A(第一表、第二表)
・納付書
■税務署でもらうもの(1社がくりっく365、1社が相対取引))
・確定申告書B(第一表、第二表)
・第三表(分離課税用)
・先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書
・確定申告書A(第一表、第二表)
・納付書
■自分で用意するもの
・源泉徴収票
・1年間の取引明細書