Booksベストセラー週間総合ランキング11月14日~11月20日では、『「脳にいいこと」だけをやりなさい!』(マーシー・シャイモフ/茂木健一郎訳)など2タイトルが新登場でトップテン入りした。

11月14日~11月20日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 新・人間革命(19)(聖教新聞社) 池田大作
2位 聖女の救済(文藝春秋) 東野圭吾
3位 流星の絆(講談社) 東野圭吾
4位 O型自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
5位 東大合格生のノートはかならず美しい(文藝春秋) 太田あや
6位 ガリレオの苦悩(文藝春秋) 東野圭吾
7位 竹中式マトリクス勉強法(幻冬舎) 竹中平蔵
8位 「脳にいいこと」だけをやりなさい!(三笠書房) マーシー・シャイモフ/茂木健一郎訳
9位 イノセント・ゲリラの祝祭(宝島社) 海堂 尊
10位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也

新登場で8位に入った『「脳にいいこと」だけをやりなさい!』(マーシー・シャイモフ/茂木健一郎訳)は、自己啓発セミナーを数多く主催するカリスマ・コーチの著者が「脳の力を引き出す方法」を説くもの。訳者が脳科学者であるためその系統の本と思われそうだが、むしろ精神的な部分に注目した自己啓発本の色合いが濃い。常に脳が喜ぶことや幸せに感じることを意識して行動するべきだとしており、全体的に平易な内容でポジティブ思考を後押ししてくれる。

単行本フィクション部門に目を移すと、『彼女について』(よしもとばなな)が新登場で8位に入っている。現実にはあり得ない状況に置かれた、ひとりの傷付いた女の子が主人公。何かを予感させながら静かに進む物語の中、登場人物の様々な温かい台詞が読者の心をしんみりさせる。意外な結末には賛否両論あるようだが、親子の絆や大切な人との関係をもう一度思い出させてくれる良書と言えそうだ。

今週の注目

『3秒で好かれるとっさの一言』(ぶんか社/本郷陽二/900円(税別)

会話をしていて、愚痴っぽいことを言われることは意外に良くあることだ。すると、ついつい「そうなんだ、困ったねー」などと同調したくなるもの。親しい友人なら、そのまま延々と話を聞いてあげるのも良いだろう。だが、ビジネスの場においてはそうはいかない。そこで、その場をパッと切り替える言葉が必要だ。本書は、そんな役に立つ「一言」を集めた本だ。著者は口に出すだけで周りを明るくする一言を「好かれ語」と呼び、どんな状況で使用すべきかを具体的に説明している。

ちなみに愚痴を聞いた時に言うべき一言は、「よかったですね」だという。「忙しくて休む間もない」と聞いても「最近暇なんだ」と聞いても「よかったですね」。物事を逆から見ることで、大抵どんな状況に対しても「よかったですね」と言えるのだという。著者によると、実際にこれを実践している女性はみんなから「彼女くらい気持ちの良い人はいない」と言われているのだそう。

紹介されている「一言」の中には多少大げさな言葉も含まれているが、確かに実際に面と向かって言われたら嫌な気はしないだろうというものばかり。さらに、言いにくいことを伝えるための一言や、不用意に口にすべきでない「嫌われる一言」も収められている。特別な努力も必要なくすぐに実践できる点で、お役立ち度はかなり高い一冊と言えよう。