1891年の創業以来、公式時計としてアメリカ鉄道の安全と発展に貢献してきた時計メーカー、BALL(クリーブランドで創業。現在の本社所在地はニューヨーク)。創業者であるウェブC.ボールはまず、レイクショア鉄道全線における時間管理と精密な鉄道時計の必要性を調査。全米における鉄道時間の標準化の制定へと働きかけ、車掌、機関士、機関助手、後方ブレーキ係それぞれへの標準時計の携行を義務付けるなど尽力した。以来、鉄道以外にも船舶、海洋開発、スポーツにおける計時装置としての製品開発を手がけてきた歴史を持つ。

フリーダイビングの世界記録保持者ギョーム・ネリー氏

こうしたBALLの国内代理店であるボール ウォッチ・ジャパンがこのほど、BALLのアンバサダーを務めるフリーダイビングの世界記録保持者ギョーム・ネリー氏を招聘した。ギョーム・ネリー氏は2008年7月4日、ニース(仏)で行われたコンスタント・ウェイト・アプネア種目で、113mの世界記録を達成、4タイトル制覇を成した第一線で活躍するオーシャンマンだ。

同氏は単独インタビューで、まず、「実際の競技では、ロープの先のタグを目印に、目標深度を目指す。水深50mくらいで動きを止め、あとは自然に沈むような状態に身を任せる。目標地点よりチップを取り浮上するが、海面に出て、規定のジェスチャーができないと記録として認められない」と競技のルールを説明。続けて、「水中での経過時間を知るための腕時計は、ダイバーにとって生命を守る重要な精密計器だ。大会やトレーニングでは、海中で腕のボール ウォッチをよく見る。マイクロ・ガスライトのおかげで、光が届かない深海であっても視認性にすぐれている」と愛用するモデルの優れた性能に言及した。

「エンジニア マスター2 ダイバーGMT」

現代のジャック・マイヨール氏とも言うべきネリー氏が、先述の大会で装着したのが、このほど国内入荷を果たしたばかりの「エンジニア マスター2 ダイバーGMT」。針とダイヤルに、53個のマイクロ・ガスライトを備える。ちなみにマイクロ・ガスライトとは、蛍光物資で内部をコーティングしたミネラルガラスのチューブに、トリチウムガスを封入したもの。従来の蛍光塗料の70倍という明るさにより、暗所での視認性が格段とアップしたという。冒険心を忘れず、海を愛する男性は要注目だ。

主な仕様は、ケース径が42mm、無反射コーティングのサファイア風防搭載、ねじ込み式リュウズ、300m防水、DLCコーティングしたSS(ステンレススティール)ケース。カラーはブラック/ゴールドとブラック/シルバーの2種類が揃う。価格は各26万400円。