WOWOWで今季毎節4試合を放送しているサッカーのリーガエスパニョーラ。プレミアリーグやセリエAといった欧州各リーグの中で最も攻撃的で世界最強リーグとの声が上がるなど、世界のサッカーファンから絶大な注目を集めている。その好例として挙げられるのが、06-07シーズンの"白い巨人"レアル・マドリード。イタリアの名将、ファビオ・カッペロ監督が4季ぶりにチームを優勝へと導いたが、サポーターから「守備的すぎる」との批判を受けて解任される始末。それだけリーガエスパニョーラは、結果だけでなく内容も求められる厳しいリーグなのである。そんな同リーグの9月28日に放送された「エスパニョールvsバルセロナ」の"カタルーニャダービー"にゲスト出演したハウンド・ドッグの大友康平に、リーガエスパニョーラの魅力について聞いてみた。

大友康平

――大の野球好きな大友さんが、サッカーの魅力に触れたきっかけは?

大友康平(以下、大友) : 「飲み仲間のラモス瑠偉選手が活躍していた頃、サッカーに興味はあっても真剣に観る機会がなかったのですが、日韓とドイツのワールドカップで最高峰のゲームを観たのが決め手ですね。日韓W杯の『スウェーデン×アルゼンチン』を仙台で観て、バティストゥータが予選リーグで敗退したことに号泣していました。あれだけの選手がそこまで悔しがることにビックリしましたね。それから準決勝の『ブラジル×トルコ』を埼玉スタジアムで観たんですけど感動しました。グランドが狭く見えたし時間も凄く早く過ぎた感じで、ブラジルが1-0で勝ちましたがスコア以上に凄い試合で、そういう試合を目の当たりにしてからサッカーの魅力に取りつかれました」

――代表とクラブチームには違いがあると思いますが、『エスパニョーラ×バルセロナ』を観て、リーガエスパニョーラで感じたものはありましたか?

大友 : 「ある意味クラブチームの方が、国の代表よりも強いんじゃないかと(笑)。色んな魅力に溢れていますね。エスパニョールの方は守って守ってカウンターで攻撃をするというイタリア的な感じがしました。バルセロナは本当にイマジネーションに溢れるというか、次から次へに色んな攻撃パターンが出てきて、バルセロナのような攻撃的なサッカーは僕みたいな素人が見ていても面白いし魅力を感じますね」

――観客の熱狂した姿を見て、どのようにお感じになりましたか?

大友 : 「いきなり今日は試合が中断(※68分過ぎにファンが発煙灯を投げるなどスタンドが大荒れ。ゲームが一時中断される)しましたからね。そこまでするか? と(笑)。日本のプロ野球でも熱いファンは居ますけど、なかなか中断するまでは行きませんね。それぐらいサッカーが好きで、人生を賭けると言ったらオーバーですが、本当に俺はサッカーを愛しているんだ! という裏返しのような気がしましたね」

――試合中断は凄かったですね

大友 : 「発炎筒がいきなり燃えて(笑)。あれもきっとバルサファンがあれだけ攻めても点入らんねえのかよ? というイライラがそういう形になって現れ、逆にエスパニョールのファンは我慢していたという凄い試合でしたね」

スポーツ好きという大友。この日も熱く語っていた

――リーガエスパニョーラで気になるチームはありますか?

大友 : 「単純にレアル・マドリードとかバレンシアが気になります。でも今日の試合を観て、バルセロナのファンタジーに溢れるサッカーを目の当たりにしてバルセロナって凄えなって(笑)。メッシ凄えし、アンリも凄えし。イエニスタのドリブルってどうして抜けちゃうんだろうって。みんな凄くて感動しましたね」

――エスパニョールについてはいかがでしたか?

大友 : 「一丸となって大物を倒しにいくという、今シーズンの野球では例えが違いますが、強くてしょうがないソフトバンクに立ち向かっていく楽天のようなある種潔い感動を覚えましたね」

――今日体験したスタジアムの観客とコンサート会場の雰囲気で共通した点はありますか?

大友 : 「試合前の高揚感というのはコンサートのそれと似ていますが、殺気立った感じの客席というのはないですけどね(笑)。でも最近色んなアーティストが出演するオムニバスのコンサートはお客さんが友好的なんですけど、僕らがやっていた頃は各々のファンがファン同士で対抗意識があって、ちょっとそれは似ている部分がありましたね」

――今日の試合を観て、音楽とサッカーの共通点をお感じになりましたか?

大友 : 「コンサートの場合は計算した演出を重ねてライブをする訳ですが、スポーツは筋書きのないドラマ。ただ、やっぱり人の心を鷲掴みにして感動させると言う部分は音楽もサッカーも同じかなという感じはしますね」

『スペインサッカー リーガ・エスパニョーラ 08-09シーズン』はWOWOWにて毎週放送中。