新宿歌舞伎町に優と俊夫の名コンビが再臨した。去る8月17日LOFT/PLUSONEで催された「太田貴子 Birthday Event『魔女っ子★生誕祭!』」でのことである。この中で、太田貴子・水島裕は、どのような想いを語ったのか?! そして、もう一人の魔女っ子声優から送られたビデオレターの内容とは?!

太田貴子

今回の催しは、8月13日に誕生日を迎え、同時に今年がデビュー25周年となる太田貴子のお祝いイベントとして開催された。司会進行はエアギタージャパン会長で、大の『魔法の天使クリィミーマミ』ファンという、かながわIQ。IQがパーソナリティを務めるラジオ番組に太田貴子がゲストとして電話出演された際、太田への想いを熱く語ったところ、今回のイベントの司会役を依頼されたという。実はこのイベントの翌日からフィンランドでのエアギターの世界大会を控えており、この仕事を受けることに彼のマネージャーは反対したそうだが、"オレは大好きだからやるよ"と言って譲らなかったとのこと。元々ファンであることに加え、前日1日かけて『魔法の天使クリィミーマミ』全52話とOVA『永遠のワンスモア』『ロング・グッドバイ』を観賞してきたという念の入れよう。

第1部は、IQと満員の客席との「パンプルピンプルパムポップン、ピンプルパンプルパムポップン!」の大合唱で幕を開けた。それを合図に、太田貴子が登場。オープニング・トークでIQがデビューのころのことを尋ねると、太田は、「当時のほかのアイドルの人たちと違って、平気でファンに説教してました(笑)」との答え。それはなぜかと問われた太田は、「当時は『魔法の天使クリィミーマミ』のファンがすごく多くて、みんな紙袋とカメラを必ず持ってるんです。それで、イベントで歌ってもお通夜みたいなんです、シーンとしてて。だから、説教したんです。大声で"'みんな、おとなしすぎるよ!"って(笑)」。

この後は、会場全員でのお祝いの乾杯。だが、まだ飲み物を頼んでいなかったお客さんたちがあり、さっそくカウンターの前に列を作った。ここで、突然、場内に響き渡る声。大伴俊夫を演じたゲストの水島裕の登場である。そして、すでに客席の一隅に来られていたサプライズ・ゲスト、キャラクターデザインを担当された高田明美さんも紹介された。
さらに、場内に飲み物が行き渡るまでの間に、水島裕から太田貴子のエピソードが紹介された。

「ホント、すごかったんだよ。だって、皆さんと同じ状況で15歳、高校1年生で、いきなりスタジオに来て声優やれっていったって、そう簡単にできないでしょ。やったの、この人。すごかったよね。それまで芝居なんてやったことないわけでしょ。それがいきなり、あの暗いスタジオに連れていかれてさ」。

ここでIQから、「暗いんですか?」と確認されると、「暗いんですよ。いや、雰囲気は明るいんですよ。でも当時はまだ、今みたいにモニターじゃなくて、スクリーンに絵を映してたんですよ、映写機で。だから、暗くしないと絵が見えない。台本のところには、灯りがあるんですけれども。そこに拉致されて(場内笑)、周りに大人が一杯いる中で急にやったんだから、今考えたらすごいことだったんだと思う」。

「でね、この役は、ホントにオタコ(太田貴子さんのこと)じゃなきゃできない。いろいろ勉強して芝居のイロハを知っちゃうと、ああいうセリフ回しって出てこないんですよ、きっと。素人っぽいんだけど、ただの素人じゃなくて、"魅力的な素人さん"。さらにそれが回を重ねるごとに、だんだんとレベルアップしていくんだよね(場内拍手)」。

左から水島裕、太田貴子、かながわIQ

そこへバースデー・ケーキも運ばれてきた。その表面にはデビュー・シングルレコードのジャケットがプリントされている。ファンの有志で、こういったサービスを提供しているお店に注文したのだとか。高田明美さんも、しっかり写真に収めていました。そして、いよいよキーボードによる生伴奏も入り、全員で「ハッピーバースデートゥーユー」の大合唱、太田貴子さんがケーキの上のロウソクを吹き消して乾杯となった。