「Windows Live Messenger」(以下、Messenger)で「ニコニコ動画(夏)」が楽しめる。そんな新サービス『ニコニコメッセ』が開始された。Windows Liveサービスを展開するマイクロソフトと、ニコニコ動画を運営するニワンゴの協働によるもの。ニコニコ動画上の作品をMessengerユーザーと1対1ですぐに共有することができる。

マイクロソフトとニワンゴが次世代ウェブコミュニケーションでがっちり提携。写真左から、ドワンゴ顧問 夏野剛氏、マイクロソフト 執行役常務 コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンラインマーケティング統括本部長 笹本裕氏

ニコニコメッセの開始によって、新たにニコニコ動画の閲覧インタフェースに「メッセする」機能を追加。これをクリックすると、Messengerのユーザーリスト(バディリスト)が表示され、ユーザーを選択すると相手とMessenger上で動画を共有できるようになる。Messengerの左画面でチャット、右画面で動画が再生され、チャットがそのままコメントとして動画に反映される。ニコニコメッセは1対1で動画をシェアする機能なので、ここで入力したコメントはニコニコ動画側には表示されない。また、ニコニコメッセの開始を記念し、Messengerで利用できる「ニコニコメッセ絵文字」の提供も開始された。

ニコニコ動画の再生画面に「メッセする」が追加された

Messenger相手が共有を許諾すれば、いっしょに動画を試聴できる

このほか、各種情報をデスクトップ上にポップアップ表示(トースト)するWindows Live Alertsとも連携する『ニコニコアラート』を開始。同機能を通じて、ニコニコ動画のランキング情報や生放送情報などを通知していく。

この日、新機能の提供に合わせて開催された説明会の様子は、ニコニコ生放送を通じて配信された。"ニコ動"ユーザーに見守られる中、マイクロソフトの笹本裕氏(執行役常務 コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンラインマーケティング統括本部長)は、両社の提携について「両サービスの(ユーザーに重なる部分が多く)親和性が高かった」と説明。また、同社はWindows Liveのプラットフォーム化戦略を進めており、6月には日本語版APIの提供を開始。この動きが、ニコニコ動画との提携につながったという。同APIを使ったサービスは、ニコニコメッセが第1弾となる。

発表会の内容はニコニコ生放送で中継。こんな感じにユーザーも参加した

ニコニコメッセを利用するにあたり、Messengerユーザーがニコニコ動画のIDを取得する必要はない。そうした利用の手軽さとMessengerの普及状況を踏まえ、ドワンゴ顧問の夏野剛氏はニコニコメッセが「(ニコニコ動画が目指す)黒字化、一般化、国際化のうち、一般化にとって強力なものになる」と期待感を示した。

なお、夏野氏からは、西村博之(ひろゆき)氏がMessengerの広告に登場したことが両社協働のきっかけになったという裏話が披露された。Messengerのヘビーユーザーを自認するひろゆき氏が、マイクロソフトのインタビューに応えた中で、ニコニコ動画とMessengerの連携について軽く触れたという。ただ、その後はどうやらひろゆき氏は関知しないまま両社の話が進み、協働が実現したようだ。

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