ここでは『インクレディブル・ハルク』の主要な登場人物を紹介する。人物をより深く知ってもらうため、映画版と原作コミックでのキャラクターを比較してみた。こうして見ると、

ブルース・バナー=ハルク(エドワード・ノートン)

映画版

エドワード・ノートンは主演だけでなく、プロデュースと脚本にも積極的に参加した

米軍で放射能耐性の研究をしていた科学者。自ら実験体となりガンマ線を浴びるが、その影響で体質が思わぬ変化を起こした。脈拍数が毎秒200を超えると凶暴な怪物であるハルクに変身する。

原作版

核爆弾の実験中に事故で被爆。ガンマ線を大量に浴びた影響で、怒りで興奮するとハルクになる体質に変化してしまう。ハルクは幼児のような性格で、怒りっぽい一方、無邪気で天真爛漫でもある。

ベティ・ロス(リヴ・タイラー)

映画版

ブルースと同僚の科学者。彼の恋人でもある。母を早くに亡くし、厳格な父親とは折り合いが悪い。ブルースがハルクに変身するようになって後も心からの愛で支える、勇気ある女性。

原作では

ブルースの恋人。父に従順な娘だったが、ハルクを巡り親子関係は険悪化(長い時期を経て和解)。後にブルースと結婚し、ベティ・ロス・バナーとなる。ハルク=ブルースとの関係では苦労が絶えないため、今はすっかり強い性格に。一時は逃亡中のブルースのチャット友"ミスター・ブルー"になり、彼を陰ながら支えたことがある。

ピュアなラブストーリーがはまるリヴ・タイラー。メガネもお似合いです

サディウス・ロス将軍(ウィリアム・ハート)

ウィリアム・ハートは本当に原作キャラそっくりの外見を作りこんでいる

映画版

米国軍人。厳格で独善的な性格。超人的兵士を作り出す機密計画の主導的役割をつとめており、実験の結果、機密の鍵を握ることになったブルース=ハルクを追っている。娘のベティとは親子関係がうまくいっていないが、心の底ではひとり娘のことを深く案じている。

原作版

米国軍人。厳格で独善的な性格。軍隊内では「サンダーボルト」のあだ名で恐れられる。治安を乱すハルクを目の敵にし、執拗にその後を追う。ひとり娘のベティを可愛がり、恋人のブルースに憎しみを抱く。ハルクがブルースと同一人物だと判明してからは怒りが狂気に達し、2人の恋路を邪魔するためには手段を選ばないほどになる。

エミール・ブロンスキ=アボミネーション(ティム・ロス)

映画版

ロシア出身。KGBに所属していたが、ソ連解体後、さまざまな遍歴を経て英国海軍に所属。その腕を買われて打倒ハルクのため米軍に招かれる。ハルクのパワーを羨望し、その力を手に入れようとするが、パワーが暴走して怪物のような姿に("アボミネーション"とは"醜悪"という意味)。ハルクと違って、怪物化しても意識や記憶が明確に残っている。

原作版

KGBのスパイとして米軍の核実験基地に潜入。ハルクの力を手に入れようと自らガンマ線を浴びたが、パワーが暴走して怪物のような姿に。ハルクと違って人間としての意識は残っているが、元の姿には戻れなくなってしまった。そのため、ハルク対してねじまがった復讐心を抱いている。

幼い息子を喜ばせるため出演を決めたというティム・ロス。父ちゃんカッコいいだろ!

サミュエル・スターンズ(ティム・ブレイク・ネルソン)

映画版

有能な科学者。逃亡中のブルースとチャットで知り合い、"ミスター・ブルー"というハンドル名で、ハルク化の治療方法を提供しようとする。天才的頭脳の持ち主ではあるが、倫理観はやや薄い。

原作版

シリーズ最強の敵のひとり(ブルースとチャット仲間だったことはない)。元はごく普通の男だったが、事故でガンマ線を大量に浴びてしまい、その影響で超天才的頭脳を持つ悪人に変化した。世界を征服せんと企み、自ら「リーダー」と名乗っている。脳が急激に進化したため、頭部が異常に膨らんでいる。

騒々しいが、なんとなく憎めない性格の科学者。どこで買った服?と聞きたいほどダサい

レナード・サムソン(タイ・バーレル)

映画版

ブルースが不在の間にベティとつき合っていた精神科医。ハンサムで快活な性格だが、ベティにブルースを忘れさせることはできなかった。ハルクの存在に気づいて通報するが、ベティが身を挺してハルクを護るのを見てその行動を後悔する。

原作版

精神科医レオナルド・サムソン(通称はドク・サムソン)は、ガンマ線の影響で超人化した中の一人。彼はハルクの良き友人であり、かかりつけの分析医でもある。 だが、映画のサムソン医師は彼の名前を借りただけという感じ。映画ではブルースの恋のライバル的存在だが、コミックのサムソンには特にそういう役割はない。

こっちにしておけば苦しい愛に耐えずにすむのに……。男女の仲は人それぞれ