4月で25周年を迎えた東京ディズニーリゾート(TDL)の正面にヴィクトリア朝様式のデザインを取り入れたホテル「東京ディズニーランドホテル」が8日、オープンする。オープンに先駆けて2日、同ホテルの内覧会が行われた。

同ホテルは東京ディズニーリゾートオフィシャルホテルの1つで、ホテル名に"ディズニー"が入る直営ホテルとしては、ディズニーアンバサダーホテル 、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタに続く3番目で、最大規模を誇る。メインエントランスは3階だが、1階の中庭「ミッキー&フレンズスクエア」を抜け、入口を通ると、3階アトリウムロビーに向かう階段が続く。

同ホテルは全9階の建物で、客室は全705室。スタンダード(東京ディズニーランドパーク側)、キャラクター(ホテルメインエントランス側)、コンシェルジュ(東京ディズニーランドパーク側)、スイート(東京ディズニーランドパーク側)の4つのカテゴリーを設け、コンセルジュ/スイートルームが65室、キャラクターをテーマにしたキャラクタールームが138室、スタンダードルームが502室あり、客室はデザインやテーマ性の異なる19のタイプに分けられている。中でも、最上階9階に位置し、"ウォルト・ディズニー"の名を冠した最上級スイートルーム「ウォルト・ディズニー・スイート」は客室が235平方メートルの広さで、リビングルームやダイニングルーム、独立シャワーブース、ブロアバスを完備。8・9階のディズニー・マジックキングダム・スイート(99平方メートル)も広々としたリビングルームから東京ディズニーリゾートを眺望できる。その他、コンセルジュ/スイート宿泊者のみが利用できるサロン「マーセリンサロン」が3階に設けられている。

特徴的なのは、コンセルジュ・ファミリールーム。同客室は設備の異なる2つの客室を中扉で行き来できる構成になっており、2つの客室をつなぐ扉を使用することで、ファミリールームとして利用することができる。スタッフは「ご家族、おじいちゃん、おばあちゃんなど、2、3世代でご利用いただければ」と語る。客室にはアメニティグッズをはじめ、随所にディズニーキャラクターが取り入れている。スタンダードの客室は40~93平方メートルの広さでレギュラーベッド2台のほか、引き出し式のトランドルベッドを利用できる。さらに、スーペリアアルコーヴルームでは、壁のくぼみ(アルコーヴ)に設置したアルコーヴベッドも使用できるとしている。

レストランは1階に2つ、3階に軽食可能なラウンジが1つ用意されている。その他施設としては、大人用のエステティックサロンのほか、子ども用のビューティーサロン「ビビディ・バビディ・ブティック」では、憧れのディズニー・プリンセスのようなドレスや髪型、メイクを楽しむことができる。メイクアップ後に、フォトスタジオでの撮影もセットされているメニューもある。ホテルの施設は以下の表を参照。

東京ディズニーランドホテル 施設一覧(一部紹介)

施設 名称 概要
レストラン 1階 シャーウッドガーデン・レストラン ブッフェスタイルのレストラン。ブレックファースト、ランチ(9月で終了)、ディナーを提供。価格はブレックファーストが2,700円、ランチが3,200円、ディナーが4,200円(すべて大人1名料金)
レストラン 1階 エッセンス・オブ・スタイリッシュキュイジーヌ「カンナ」 スタイリッシュな料理スタイルを取り入れ、日本料理や韓国料理、スペイン料理を中心に様々な国の料理・調味料を使用した創作料理を提供。ランチは2,800円~、ディナーは5,000円~
ラウンジ 3階 ロビーラウンジ「ドリーマーズ・ラウンジ」 紅茶やアルコールドリンク、軽食、アフタヌーンティー等を提供する。コンセルジュ/スイートルームの宿泊者限定で朝食はコンチネンタルブレックファストを用意。価格は取りーマズサンドイッチが1,500円ほか
ショップ 1階 ルッキンググラス・ギフト 日用品などを販売。お菓子・スイーツなどコンビニエンスストアのような豊富な品揃えは宿泊者にはありがたい
ギフトショップ 1階 ディズニーマーカンタイル ホテルオリジナル商品や東京ディズニーリゾートの商品を販売
エステティックサロン 1階 ライラックローズ 隠れ家サロンをコンセプトのエスティックサロン。トリートメントは西洋・東洋のものを取り入れ、オリジナルのもの。料金はボディトリートメント(90分)2万5,000円ほか
ビューティーサロン 1階 ビビディ・バビディ・ブティック 子ども(女子)用のビューティーサロン。憧れのディズニー・プリンセスのようなドレスや髪型、メイクを楽しむことができる。料金はロイヤルコース(ドレス&靴、ティアラ、ヘア&メイク、マニキュア、写真撮影付)が2万5,000円ほか
フォトスタジオ 1階 マジックメモリーフォト 「ビビディ・バビディ・ブティック」での体験の姿を撮影する写真スタジオ
屋外プール 1階 ミスティマウンテンズ・プール ディズニー映画『ピーターパン』に登場する子供向けプール。夏期のみ営業で、利用は宿泊ゲストのみ。"チクタクワニ"をモチーフにした噴水などもある

注目は3階のロビーラウンジ「ドリーマーズ・ラウンジ」から9階までの吹き抜け。天井までの高さは約30メートルという。ヴィクトリア調様式のシャンデリアがいくつも設置されており、豪華さを一層高めている。ここでは、紅茶やアルコールドリンク、軽食等が提供される。コンセルジュ/スイートルームの宿泊者には、限定で朝食の提供も行う予定だ。また、ラウンジの向かいに当たるメインエントランスを出るとディズニー映画『ファンタジア』に登場するミッキーと水を運ぶほうきの像がある庭園「ファンタジアコート」を眺めることができる。ホテルの庭園は計4つとしている。

同ホテルのオープンに関して、ディズニーリゾートオフィシャルホテルの1つ、シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル広報担当者は、「東京ディズニーリゾートの周りに選択肢の供給が増えることや今回の話題性により、新たな需要喚起が期待されるので、こちらとしても歓迎しております。ですが、(東京ディズニーラインの)各ホテルがより一層特色を出していかなければ生き残れないのではないかと気を引き締めてもおります」とコメント。同ホテルは3月に内装を全面リニューアルし、既存のキッズルームに加え、子どもが楽しめるゲームコーナーの設置などホテル内のエンターテインメント性を強化している。さらに7月以降の予約状況については「(東京ディズニーリゾートの)25周年の影響もあると思いますが、順調に推移しています。8日以降から予約が減るということは今のところありません」(同)とのこと。レジャーシーズンを向かえ、ますますディズニーリゾートエリアが注目されるのは必至だ。