落語の継承と普及を目的とした祭典「大銀座落語祭2008」の記者会見が1日、東京・銀座で行われ、春風亭小朝、笑福亭鶴瓶、林家正蔵、春風亭昇太、立川志の輔、柳家花緑が出席した。

前列左から、立川志の輔、春風亭昇太、春風亭小朝、笑福亭鶴瓶、林家正蔵、柳家花緑

「大銀座落語祭2008」は、2003年に結成された噺家集団「六人の会」のメンバーが、2004年より毎年実施している落語界最大級のイベント。今回でフィナーレを迎えることになり、集大成として「落語の明日」をテーマに、若手落語家の高座を多く組んだ構成となっている。また、落語家だけでなく、サンドウィッチマンやトータルテンボスら多数の芸人によるネタを見られるのも特徴の一つだ。

会見の冒頭で小朝は「さまざまな(落語の)協会や東京と上方を一つにまとめたい、という初期の目的は達成されたと思います。次のアイディアはありますが、それは近々発表したい」とコメント。鶴瓶は「昔よりも落語に関わる日が増えてきていて、舞台に上がる楽しみがわかってきました。僕は今回でやめなくてもいいと思いますけど、すべては(小朝師匠の)金色の頭の中にあるみたいです(笑)」と未練をにじませた。

「毎年、チケットの売れ行きがよくなっています。特に小さい会場から売れるようになってきたので、うれしいですね」(小朝)

「最初は『そんなことできるのかいな』って思ってましたけど、もう5回というのがあっという間で信じられないですね」(鶴瓶)

「一部報道では、隣りの方(小朝)とは仲が悪いと言われていますが、仲は良いんです(笑)」(正蔵)

「副会長(鶴瓶)と同様、楽しみにしております(笑)」(昇太)

「最後にふさわしく、二人会と英語落語をやります。英語が途切れないように頑張りたい(笑)」(志の輔)

「落語はお客さんと噺家の関係がいいんであって、このお祭りでそれが再現されているのではないかと思います」(花緑)

また、今回のグランドフィナーレは2部構成。1部では、桂三枝と笑福亭鶴瓶の二人会、2部では林家正蔵、林家いっ平ら落語家によって歌舞伎の演目『勧進帳』を披露すると発表された。歌舞伎役者の間でも演じるのが難しいと言われている演目に挑戦することについて正蔵は「『勧進帳』は歌舞伎の十八番ですし、最初は悩みました」と語りながも、稽古は順調に進んでいるという。

会見終了後は、6人が街頭に出て、同イベントのオリジナル団扇を配布。道行く人々に笑顔で手渡し、イベントをPRしていた。

6人が団扇を配り始めるとあっという間に人だかりができていた

「大銀座落語祭2008」は、7月17~21日の期間で開催される。一般チケットは完売しているが、グランドフィナーレのチケットが7月6日より発売開始する。詳しくは公式サイトまで。