女優の谷村美月と脚本家の井上由美子が9日、連続ドラマ『パンドラ』(WOWOW 毎週日曜22:00~ 全8話)のトークショーを都内で行った。

トークショーを行った谷村美月

4月6日に放送スタートした同作は、主人公の医師・鈴木秀樹(三上博史)が発明したガンの特効薬を巡り、利権を嗅ぎつける製薬会社、医師の同僚、上司らのさまざまな思惑が絡み合い、スリリングにストーリーが展開していく医療サスペンス。放送開始後の反響は大きく、放送業界での評判も高い作品だ。

脚本を担当した井上由美子がかつて「日本のナタリー・ポートマン」と評した谷村は、援助交際をする少女・水野愛美を熱演。小児ガンを患い余命わずかで、主人公の医師が発明した薬の治験患者となったことから、周囲の思惑に巻き込まれていく。

トークショーで谷村は「セリフ一つ一つに色々な意味があって、その裏を考えて演じています」と語ると、井上は「谷村さんは、良い意味で私を裏切ってくれた。やられたなって思うシーンがいっぱいあります」と絶賛。照れる谷村に向かってさらに「初めて会った時は幼さを感じましたが、太さと強さがあって、色々な一面を持っているのが魅力ですね」とキャスティングに満足な様子だった。

「『パンドラ』の次ははぶっ飛んだ明るい子とか、多重人格者を演じてみたい。難しいでしょうけど、壁にぶつかって大きくなりたいんです」と谷村

また、井上は「地上波だと、視聴者がチャンネルを替えながら見るのが前提となっていて、冒頭と最後で人物のキャラクターを変えると『矛盾してるんじゃないか』と指摘されるんです。でも、本来人間とは矛盾したものだと思うんです。そういった部分を描けるのがいいですね」と地上波におけるドラマ制作の現状に苦言を呈しながら、WOWOWのドラマに期待を寄せていた。