ヤマハ発動機は、フードデリバリーや新聞配達などで支持を得ている50ccのビジネススクーター「ギア(GEAR)」と新聞配達仕様「ニュース ギア(NEWS GEAR)」のモデルチェンジを行い2007年10月12日より発売する。新型の水冷4ストロークF.I.エンジンやオートマチック、新設計の車体などが採用された。価格は「ギア」が22万500円、「ニュース ギア」が23万1,000円。また本製品の製造はヤマハモーター台湾で行なわれる。

ニュース ギア ※イメージカット

初代「ギア」は1994年に誕生。当時は都市部での配達業務に二輪車を使うケースが伸長しており、ギアチェンジ不要で高い積載性を備えた「ギア」は、各宅配業務で幅広い支持を得た。白色樹脂の外装も、事業者別の塗装に対応するためのもの。

今回の「ギア」は、エンジンから車体細部まで全面的な新設計となった。特に、業務用途に対応する新4ストロークエンジンとタフな車体、配達業務で便利で扱いやすいボディ、優れた環境性能が特徴で、これらを親しみやすいデザインに凝縮させた。「ニュース ギア」は基本モデルをベースに、大型フロントバスケット、手元灯、大型リアキャリア、フットブレーキ、ハンドルプロテクターなどを採用した新聞配達仕様モデル。

市街地のゴー&ストップでの快適な走行性、登坂性と積載性、環境性能を調和させるため、水冷4ストローク単気筒3バルブ・オートマチックエンジンを採用。フューエルインジェクションを組み合わせ、"平成18年排出ガス規制"に適合した。最高出力3.1kW(4.2PS)は「ジョグ」と同じだが、発生回転が少し下げられている(ジョグ:8,500rpm、ギア:8,250rpm)。また、オートマチックの変速レシオは業務用途向けにセッテングされている。

利便性とタフネスのため、フレームから新設計。乗り降りしやすいことはもちろん、リアデッキは従来型比でギアは約25mm、ニュース ギア約40mm低くなった。そのほか、軽量アルミホイールとチューブレスタイヤ、文字盤を大型化した見やすいメーターパネル、積載時でも操作が容易なセンタースタンドなどを採用している。

また、外装の基本色パーツ(白色の樹脂パーツ)は、前フェンダー、前カウル、左/右サイドカバーの4個とし、併せてウインカー、テールライトはが独立する構成とした。これにより外装の基本色パーツの表面積合計を従来比で約半分とし、各事業主が自社製品・店舗PR用に塗装する場合のコストダウンを考慮している。

ギア。業務用途を前提とした独特のフォルム

ギアのサイドビュー。塗装のため外装の白いパーツを小さくした

ニュース ギア。大型のカゴやハンドルカバーを装備

ニュース ギアのサイドビュー。リアキャリアもかなり大きい

シンプルで見やすいメーター回り

見るからに頑丈な大型キャリア。ニュース ギアはさらに大きい