H3ロケット6号機(30形態試験機)が、いよいよ打ち上げられる。天候の悪化により、同ロケットの打ち上げは6月10日から12日へと2日間延期されたが、予報通り天候は回復。大型ロケット組立棟(VAB)内での作業を終えた機体は11日夜、ついに射点へ姿を現した。移動発射台(ML5)に乗った機体は、30分ほどかけて移動。第2射点(LP2)に設置された。

  • 機体移動中のH3ロケット6号機(30形態試験機)

    機体移動中のH3ロケット6号機(30形態試験機)

6号機は、H3ロケット初の30形態。最大の特徴は、固体ロケットブースタ(SRB-3)を搭載しないことだ。中央の本体1本のみで打ち上げられるため、“シングルスティック”とも呼ばれる。

  • 大型ロケット組立棟(VAB)から出た直後の6号機

    大型ロケット組立棟(VAB)から出た直後の6号機

両脇にブースタを従えた姿に慣れていると、ヒョロリとしてやや頼りなく見えるかもしれない。しかし、VABから出てきた機体を見た筆者が感じたのは、「小さくて可愛い」ということであった。以前、24形態を射点で見たときは、H3で「一番カッコイイ」と思ったのだが、それに対し、30形態は「一番応援したくなる」機体である。

  • ML5に穴はあるが、そこに固体ロケットブースタ(SRB-3)はない

    ML5に穴はあるが、そこに固体ロケットブースタ(SRB-3)はない

  • 30形態では機体把持装置は必要ないため、使われていない

    30形態では機体把持装置は必要ないため、使われていない

  • フェアリング。ミッションのロゴが見える

    フェアリング。ミッションのロゴが見える

今回の打ち上げの注目点は、“どのように飛ぶか”というところだ。ブースタがないので、豪快な白煙は出ないと思うのだが、メインエンジンの航跡は見えるのか見えないのか。メインエンジンの炎はどんな色なのか。音量や音質はどう違うのか。飛んでみないと分からないことが多いので、ぜひ各自で予想してみて欲しい。

  • こんな感じで飛ぶかも?(JAXAのフライトイメージCG) (C)JAXA

    こんな感じで飛ぶかも?(JAXAのフライトイメージCG) (C)JAXA

打ち上げの時刻は、6月12日の9時53分59秒。今回の打ち上げウィンドウは11時52分46秒までの約2時間と長く、少しの作業遅れや天候の急変などは、比較的ここで吸収しやすい。最新の天気予報によれば、打ち上げの時間帯は、雲が広がりやすいとのこと。快晴はやや難しいかもしれないが、雨の心配はなさそうなので、打ち上げを楽しみにしたい。

  • JAXAが本日(6月11日)発表した天気予報 (C)JAXA

    JAXAが本日(6月11日)発表した天気予報 (C)JAXA

【動画】機体移動のタイムラプス動画。最初は薄暮だったが、終わり頃はすっかり夜に(30分を30秒で撮影)

H3ロケット6号機(30形態試験機) 機体移動フォトギャラリー