Wordの「図形」コマンドは、四角形や三角形、円、星、吹き出し、などの図形を手軽に描画できる機能だ。図形の内部に文字を入力して「テキストボックス」として利用することもできる。

今回は「図形」と「テキストボックス」の使い方を詳しく紹介しよう。さらに、図形内に入力した文字の配置や余白を調整する方法も説明する。文書のワンポイントを作成する場合などに活用できるので、ぜひ使い方をよく学んでおいてほしい。

  • 図形内の文字の配置設定

    図形内の文字の配置設定

図形の描画と書式設定

まずは、図形を描画して書式を指定するときの操作手順を説明する。すでに知っている人も多いと思われるが、復習を兼ねて一読しておくとよい。

図形を描画するときは、「挿入」タブにある「図形」をクリックし、一覧から図形の形状を選択する。

  • 図形の描画(1)

    図形の描画(1)

マウスポインタが「十字型」になるので、マウスをドラッグして図形を描画する。このとき「Shift」キーを押しながらマウスをドラッグすると、縦横の比率が等しい図形を描画できる。正方形や正円を描くときに役立つので、あわせて覚えておくとよいだろう。

  • 図形の描画(2)

    図形の描画(2)

描画した図形のサイズや位置を変更することも可能だ。図形を移動するときは、図形そのものをドラッグすればよい。そのほか、四隅や上下左右にあるハンドルをドラッグして図形のサイズを変更する、回転ハンドルをドラッグして図形を回転させる、といった操作も可能になっている。図形によっては形状を微調整するための調整ハンドル(黄色のハンドル)が表示される場合もある。

  • 図形のサイズ変更と回転

    図形のサイズ変更と回転

図形の色は、「図形の書式」タブにある「図形の塗りつぶし」で指定する。表示される一覧から色を選択するか、もしくは「塗りつぶしの色」を選択してカラーパレットから好きな色を選択すればよい。

  • 図形の塗りつぶし

    図形の塗りつぶし

図形の周囲を囲む枠線は「図形の枠線」で指定する。ここで、線の色、太さ、種類をカスタマイズすることが可能だ。

  • 図形の枠線

    図形の枠線

図形に影や反射などの装飾を施せる「図形の効果」も用意されている。こちらは各自の好みに合わせて指定するとよいだろう。

  • 図形の効果

    図形の効果

さらに、上記の書式を組み合わせた「図形のスタイル」も用意されている。図形の書式を手軽に指定したいときに活用するとよいだろう。

少し駆け足で説明してきたが、Wordの解説書にもよく記載されている基本的な操作なので、ここまでの話は特に問題なく理解できるだろう。

  • 図形のスタイル

    図形のスタイル

テキストボックスの作成

続いては、図形(四角形)の内部に文字を入力できる「テキストボックス」の使い方を紹介していこう。横書きのテキストボックスを描画するときは、「図形」コマンドから以下の図形を選択すればよい。

  • テキストボックスの作成(1)

    テキストボックスの作成(1)

続いて、マウスをドラッグして「テキストボックス」を描画する。サイズや位置は後から調整できるので、とりあえずは適当なサイズで「テキストボックス」を描いておけばよい。

  • テキストボックスの作成(2)

    テキストボックスの作成(2)

あとはキーボードを使って「テキストボックス」の中に文字を入力するだけ。「テキストボックス」も図形の一種となるため、「図形の書式」タブにあるコマンドを使って、塗りつぶしの色/枠線/効果といった書式を自由に指定できる。

  • テキストボックス内に文字を入力

    テキストボックス内に文字を入力

  • テキストボックスの書式指定

    テキストボックスの書式指定

通常の図形に文字を入力

ここからは「図形」の少し応用的な使い方を紹介していこう。特に、図形内に文字を入力して利用する場合について詳しく解説していく。

実は、「テキストボックス」ではない図形も内部に文字を入力することが可能となっている。その手順は、図形を選択して、そのままキーボードから文字を入力するだけ。

  • 図形の選択

    図形の選択

  • 図形内に文字を入力

    図形内に文字を入力

これで通常の図形を「テキストボックス」として扱えるようになる。円や角丸四角形、矢印、リボンなどの図形に文字を入力して、文書の飾り(ワンポイント)として活用する場合などに応用できるので、ぜひ覚えておくとよい。

図形内に入力した文字の書式設定

もちろん、図形(テキストボックス)の中に入力した文字の書式を変更することも可能だ。これらの書式は、文字を選択した状態で「ホーム」タブを操作して指定する。こちらはWordの基本操作なので、詳しく解説しなくても理解できるだろう。

  • 図形内の文字の書式設定

    図形内の文字の書式設定

ここで少し問題になるのが、「図形」と「テキストボックス」で文字の配置の初期設定が異なることだ。図形は上下左右とも「中央揃え」で文字が配置される。一方、テキストボックスは「上揃え、左揃え」で文字が配置されるように初期設定されている。

  • 文字の配置の初期設定(左:図形、右:テキストボックス)

    文字の配置の初期設定(左:図形、右:テキストボックス)

これらの書式も自由に変更することが可能だ。左右方向の配置は「ホーム」タブにある「左揃え/中央揃え/右揃え/両端揃え」のアイコンで指定すればよい。上下方向の配置は「図形の書式」タブにある「文字の配置」コマンドで指定する。

  • 「文字の配置」コマンド

    「文字の配置」コマンド

図形をワンポイントとして利用する場合、上下左右とも「中央揃え」で文字を配置するケースが多いであろう。しかし、これが思い通りに機能してくれないケースもある。特に、図形のサイズを小さくするときは注意が必要だ。

以下の図は、図形の高さを小さくした例だ。図形内の文字は「上下中央揃え」で配置されるはずなのに、なぜか下寄りの位置に文字が配置されてしまう。こういった問題を引き起こす原因のひとつが「文字のグリッド揃え」だ。図形内の文字を選択した状態で「ホーム」タブを選択し、「段落」ダイアログを呼び出す。

  • 「段落」ダイアログの呼び出し

    「段落」ダイアログの呼び出し

Wordの初期設定では、図形内の文字もグリッド線に合わせて配置するように設定されている。この設定を解除する。「1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」をOFFにして「OK」ボタンをクリックする。

  • グリッド揃えの解除

    グリッド揃えの解除

これで、図形の上下中央に文字を配置することが可能となる。文字が上下中央に配置されなかった場合の対処法として覚えておくと役に立つだろう。

  • 上下中央に配置された文字

    上下中央に配置された文字

ほかにも、文字の配置を乱してしまう原因がある。それは図形内の余白の設定だ。以下の図は、図形の高さをさらに小さくした例だ。この例のように文字の一部が欠けてしまう場合は、余白のサイズを小さくする必要がある。「図形の書式」タブを選択し、「図形のスタイル」グループの右下にある「小さい四角形」をクリックする。

  • 「図形の書式設定」の呼び出し

    「図形の書式設定」の呼び出し

ウィンドウ右側に「図形の書式設定」が表示される。最初は「図形のオプション」タブが選択されているはずだ。ここでは、図形の「塗りつぶし」や「線」に関する書式を詳しく指定できる。

  • 図形のオプション

    図形のオプション

文字の配置に関する書式を指定するときは、「文字のオプション」タブを選択し、「レイアウトとプロパティ」のアイコンを選択する。すると「上下左右の余白」を指定する設定項目を見つけられる。最初は、以下の図に示したような値が「余白の初期値」として指定されているはずだ。

  • 上下左右の余白の設定

    上下左右の余白の設定

上図に示した例の場合、上下に1.27mmずつの余白が確保されるため、文字の一部が欠けてしまうことになる。この問題を解消するには、上下の余白を0mmに変更すればよい。ついでに左右の余白も0mmに変更しておくと、不測のトラブルを回避しやすくなる。さらに、「テキストに合わせて図形のサイズを調整する」をONにすると、文字サイズに合わせて図形の高さがジャストフィットされるようになる。

  • 余白を0mmに設定し、図形のサイズをジャストフィット

    余白を0mmに設定し、図形のサイズをジャストフィット

  • 余白0mmでジャストフィットさせた図形

    余白0mmでジャストフィットさせた図形

このように、図形内に文字を入力するときは「グリッド揃え」と「余白」の書式についても学んでおく必要がある。これらの書式の指定方法を知っていれば、図形を文書の飾り(ワンポイント)として活用できるようになる。ということで、次回は操作マニュアルを作成する場合を例に、図形の具体的な活用例を紹介していこう。