ルネサス エレクトロニクスは6月10日、同社の室内空気質(Indoor Air Quality:IAQ)センサ「ZMOD4410」向けに、ニューラルネットワークによる学習を行うことでセンシング精度を向上させたファームウェアの提供を開始したことを発表した。

今回提供を始めたファームウェアは、同社のe-AIソリューションを応用して開発されたもの。臭気の学習にニューラルネットワークを活用することで、例えばトイレのような密閉された小さな空間でもより高い精度で検知することが可能になったほか、硫黄系の臭気(トイレの悪臭など)とエタノール系の臭気(消臭剤の香りなど)を区別することが可能になったという。同社では、こうした技術を活用することで、悪臭が無くなれば自動で運転を停止する新たな換気システムなどの開発も可能になると説明している。

また、今までよりも正確にCO2値を推定できるようになったほか、不具合の原因となるガス物質のシロキサンに対しても耐性があるといった特徴もあるため、さまざまな用途に対して、高い精度と信頼性を提供することができるとしている。

  • ZMOD4410

    室内空気質センサ「ZMOD4410」のファームウェアアップデートのイメージ