NECは、5月13日から15日にかけて東京ビッグサイトで開催された「自治体・公共Week 2026」において、インフラ点検や災害対策の効率化を支援する衛星画像解析サービスや、高耐久光ファイバーケーブルなどを展示した。
本稿では、自治体DX展に出展したNECの展示ブースを紹介していく。ブース内には「極限環境対応可能 光ファイバケーブルExtreme Environment Fiber Cable」「【耐水圧・耐熱・耐荷重】海底から地底まであらゆる環境やニーズに合わせたケーブル」「SAR衛星を活用したインフラモニタリングサービス」「NEC地球観測衛星画像解析サービスプラットフォーム」などが展示された。
衛星画像を活用して防災・減災につなげる
はじめに紹介されたのは、リモートセンシング衛星で取得された衛星画像データを解析・分析し、その結果をWeb経由で利用できるSaaSサービスである「NEC 地球観測衛星画像解析サービスプラットフォーム(NEC Earth Observation Satellites' image Analysis Services Platform:略称 NEOSAP)」。
NECでは、衛星地上システム運用や宇宙にて取得したデータの提供・活用を通じたDX事業を展開しており、今回紹介されたサービスもその1つ。
同サービスは2025年2月に提供開始された。リモートセンシング衛星の一種である「衛星SAR(合成開口レーダ)」のデータを干渉解析し、地盤や構造物の変位を可視化したマップとして提供する。
地盤沈下やインフラ設備の変位を広範囲かつ定量的に把握できるため、防災・減災への活用が期待されている。
このサービスは、地方自治体・官公庁向けのもので、立ち入りが困難な場所、調査対象が広いなど、時間・人・コストを要するインフラ点検の優先順位(スクリーニング)に対して「衛星データを活用したい」という需要に応えるもの。
同サービスでは、Web経由で変位マップデータを閲覧可能。広範囲を非接触で確認できるほか、mm単位の変位検知にも対応しており、NECでは「衛星データ活用の敷居を下げたい」としている。
フリープランは、国内任意の場所を約250mメッシュで平均化された低解像度変位マップを閲覧できるという内容で、一方のビジネスプランでは、約20m×約5m分解能の高解像度変位マップデータを閲覧することが可能だという。
さらにブース内では、衛星画像データを用いて、洋上風力発電などへの活用を想定し、海面付近の風速から上空の風速を推定する技術も紹介された。
通常、海上の風速は海面付近と上空で異なるが、現在、海面付近の風速しか衛星を用いた計測が行えていない。
そのため、NECでは、海面付近の風速を任意の高さの風速に変換するための技術を、東京海洋大学とENEOSリニューアブル・エナジーとともに開発している最中だという。
災害時にも活用可能、高耐久の光ファイバーケーブル
さらに同ブース内では、NECのグループ会社で、海底ケーブルの製造メーカーである「OCC(Ocean Cable&Communications)」が展開しているケーブルも展示されていた。
今回、展示されていたケーブルは、耐水圧・耐熱・耐荷重に強みを持つ商品で、海底から地底まであらゆる環境やニーズに合わせて利活用できるという。
特に今回の展示ブースの目玉として設置されていたのは「極限環境対応 光ファイバーケーブル」だ。
一般的なケーブルでは、地下埋没や防護配管が必須となっており、莫大な施工コストと工期がかかるのに比べて、このケーブルは耐久性が高いため、配管不要で露出敷設が可能。
保護工事を削減することができるのが特徴で、NECによれば、20km以上の長距離敷設では、従来比で約3分の2のコスト削減効果が見込めるという。
そのため、「山間部」「湖・湾・川」「災害時・非常時」などさまざまなケースで利用されているという。
さらに特徴的なのは、ケーブルを背負って歩ける「背負子」の存在だ。
とある自治体 施工会社では、山間部での500mの光ケーブル敷設に5人がかりで半日かかっていたところ、この背負子を導入したことにより、2人で約1時間で完了し、大幅な施工時間の短縮になった実績もあるという。







