この半導体ニュースのまとめ

・ハリマ化成グループが加古川製造所に半導体レジスト樹脂新工場と研究棟を建設、2028年量産開始へ
・新工場により半導体レジスト用樹脂の生産能力は初年度で約2倍に拡大
・AI普及による半導体需要増を背景に、開発~量産一体体制を強化し高付加価値材料へ展開

ハリマ化成グループは5月18日、兵庫県にあるハリマ化成 加古川製造所内に半導体レジスト用樹脂の新工場および研究棟を建設すると発表した。着工は2026年6月、竣工は2027年6月を予定し、2028年6月の量産開始を見込む。

生成AIの普及に伴う半導体需要の拡大を背景に、同社はレジスト用樹脂の生産能力および研究開発体制の強化を図る。

レジスト用樹脂の生産能力は新工場稼働初年度で約2倍に拡大

半導体レジストは、半導体の露光工程を中心に活用される必須材料であり、露光プロセスがArF液浸からEUV、高NA EUVへと進化するのに併せて、高性能化・高機能化などが求められるようになっている。そうした状況に対し、同社では顧客の要望に対し、半導体レジスト用樹脂の開発から提案、製造、納品までを一体で行う、スピード感あるものづくりを強みとして事業を約30年にわたって事業を展開してきたという。

半導体の高性能化、微細化、多層化などを背景に同社の半導体レジスト用樹脂の受注は年々増加傾向にあり、同社の計画を上回る水準で推移しており、今回の新工場建設は、そうした事業環境を踏まえた投資となるとする。新工場である「レジスト樹脂工場」は鉄骨造り2階建てで、延べ床面積約750m2。クリーンルームには高精度自動制御設備を導入するほか、工程内検査を強化するための分析室を併設し、原材料貯蔵所の新設により原料品質の安定化と物流の効率化を実現させたスマートファクトリー化を進めるという。

  • 新工場のイメージ

    ハリマ化成 加古川製造所内に建設予定の新工場のイメージ (出所:ハリマ化成)

同社では、この新工場が稼働した場合、同社の半導体レジスト用樹脂の製造能力は稼働初年度に現在の約2倍となるとするほか、将来的には設備増設によりさらなる拡張が可能な設計としているとする。

新研究棟の併設で顧客ニーズに即した材料提案と迅速な製品化を加速

一方、併設される新研究棟となる「中央研究所3号館」は鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積は約1400m2。進化し続ける半導体技術に対応する新素材や新材料の開発を中心に、研究テーマの探索から材料設計、評価、新工場での量産試作までを一体的に行うことで、顧客ニーズに即した材料提案と迅速な製品化を可能にするという。

  • 新研究棟のイメージ

    ハリマ化成 加古川製造所内に建設予定の新研究棟のイメージ (出所:ハリマ化成)

また、設備面としても超高清浄クリーンルームに加え、レジスト材料開発専用の実験室を整備することで、不純物混入防止対策が求められる次世代製品の開発力・提案力の強化を図るとしている。

なお、同社では今後、成長が見込まれるレジスト材料を中心に、高付加価値領域での事業拡大を進めるとともに、将来的には他の半導体材料分野への展開も視野に入れることで、半導体材料事業のさらなる成長を目指していくとしている。