ロードバイクの“心臓部”とされ、性能を大きく左右する「コンポーネント」というパーツ群ご存じでしょうか?

コンポーネントは搭載されているグレードにより、完成車の価格も、発揮されるパフォーマンスも変わってくる重要なもの。ロードバイクに興味を持ち始めた初心者の方や購入を検討されている方であれば、コンポーネントについてネットで調べたり専門店で相談したりという経験が、一度はあるのではないでしょうか。

  • 105Di2

今回は自転車用コンポーネントの世界的メーカー「シマノ」が運営する自転車や釣具の製品展示や文化発信拠点でもある「SHIMANO SQUARE(シマノスクエア)」で行われた、コンポーネントの新製品紹介イベントに潜入!

製品の開発や販売に携わるシマノのスタッフの方から、コンポーネントの基礎知識や選び方、初心者にもおすすめの新製品の魅力について解説していただきました。

お話を伺ったのは、株式会社シマノ バイシクルコンポーネンツ事業部の枝村さんと、シマノセールス株式会社 バイシクルコンポーネンツ営業部の鞍谷さん。

  • お話しいただいたお二人

    シマノ製品のプロモーションを担当する枝村さん(左)と鞍谷さん(右)

イベントが始まる前に、まずはコンポーネントの基礎知識について教えていただきました。

そもそもコンポーネントって何?
自分にぴったりなコンポーネントはどう選べばいいの?

ズバリ、コンポーネントとは何なのでしょうか?

ロードバイクのパーツのうち、STIレバーやディレイラー、スプロケット、チェーン、クランク、ブレーキといった駆動や制御に関わるパーツを、まとめてコンポーネントと呼んでいます。


  • コンポーネントの構成パーツ

    コンポーネントとは、自転車の駆動や制御に関わるパーツの総称

各パーツの役割を簡単に紹介すると、STIレバーは、ブレーキと変速の2つの操作を行うパーツ。ディレイラーは変速機で、リアとフロントの2つがあり、装置内にはチェーンが通っています。STIレバーで変速すると、ディレイラーが動いて、異なるギアへとチェーンをスムーズにかけかえます。またクランクは、ペダルを踏み込む力をチェーンに伝えるパーツです。

シマノのコンポーネントは、変速性能の高さや性能と価格のバランスのよさから世界中の自転車メーカーに採用され、さまざまな完成車に搭載されています。

シマノには、どんなコンポーネントがありますか?

シマノが展開するコンポーネントはいくつか種類があり、グレードで分けられます。

  • シマノのコンポーネントラインナップ

    シマノには、プロ向けからエントリーグレードまで複数のグレードがそろう

最上位のDURA-ACEは、最高のスピードとパフォーマンスを追求するために開発されたコンポーネントで、多くのプロがロードレースで使用しています。

セカンドグレードのULTEGRAも、DURA-ACEと同じ開発思想のもと作られており、DURA-ACEにも迫る高い性能が魅力です。そして105は、エントリーグレードから買い替え、さらにホビーレーサーまで幅広いユーザーに使われるコンポーネントです。

  • DuraAce

    DURA-ACEはツールドフランスをはじめとしたプロレースで使われる、妥協を一切していない最上位グレード。

Tiagra、SORA、Clarisは、ロングライドのほか、街乗りや通勤にも適したエントリーグレードのコンポーネント。お求め安い価格帯でありながら、シマノならではの性能の高さを十分に体感できます。

グレードによる最も大きな違いは、スピードに関する性能です。

コンマ数秒といったスピードを追求する上位グレードでは、変則段数が多く、よりなめらかな変速が可能。各パーツも、できる限り軽量で剛性の高い素材を使用しているんですよ。


初心者の場合、どのコンポーネントを選べばいいですか?

ロードバイクを購入する際は、ご自身の予算を基準に選ぶのがいいと思います

完成車は10万円前後から100万円超まで価格の幅があるので、ムリのない範囲で自分の気に入ったものを選びましょう。


ただ、注意すべき点もあるといいます。

ロードバイク購入後、ある程度経験を積むと、パーツをアップグレードしたい欲が出てくるんです(笑)。そんなときエントリーグレードの場合、パーツの互換性がなくて、つけたいパーツをつけられないことがあります。

そうなると大幅にコンポーネントを入れ替える必要になる場合もあるので、気をつけてほしいですね。


「初心者はとりあえず105」といわれることも多いミドルグレードの105。105以上のグレードのコンポーネントであれば、パーツの交換も支障なく可能です。そのため物足りなさを感じることもなく、1台の自転車に長く乗り続けることができ、結果的にコストパフォーマンスもよくなるそうです。

次はいよいよ、イベントで語られた「105 Di2」の魅力をレポート。初心者の方により身近になった点を詳しくご紹介します!

Di2シフティングを搭載した105
感覚的な操作が可能で、乗れば世界が違って見える!?

  • 講演の様子

イベントで紹介された新製品のコンポーネントは、「105 Di2」。

「Di2」とは、「デジタル・インテグレイテッド・インテリジェンス」の略で、シマノが提供する電動式のコンポーネントのことです。これまでDi2は上位の2グレードDURA-ACE、ULTEGRAだけのいわば“特別な機能”でしたが、今回一つ下の105にも実装されることになりました。

  • 105Di2

    シートポストに内蔵されたバッテリーから、電気の力で変速を行うのがDi2。

これまで105にはワイヤーの力でシフトチェンジをする機械式しか存在せず、105のDi2化を望む声が数多く上がっていた中で、ついに登場した105 Di2。

コンセプトは「IT'S A NEW DAY(新しい1日)」で、乗れば、昨日までとは世界が違って見えるような新しい1日が始まる、そんな意味が込められているそうです。

  • 105Di2のメインビジュアル

これまでの105から最も進化したのは、変速のしやすさ

今回、電動化にあたってフルモデルチェンジを果たした105 Di2。上位モデルのDURA-ACEやULTEGRAの開発で培われた高い技術と機能性を受け継ぎ、なおかつ、価格を抑えたコストパフォーマンスの良さが大きな魅力となっています。

そして、Di2化による最大のメリットは、何といってもスイッチを押すだけで、簡単にスムーズな変速ができることです。

これまでの機械式では、変速レバーを内側へぐっと押し込む必要がありましたが、電動式ではスイッチをカチッとクリックするだけ

軽くて、手への負担が大幅に軽減されました。


  • ショートストロークシフティング

    変速レバーを押し込む深さの違いは一目瞭然

走行中は、状況に合わせてその都度シフトチェンジをするのがラクに走るコツですが、ロングライドで疲れてくると、その操作がだんだん億劫になってきます。

変速しないと、状況に合わないギアのまま走り続けることになり、体力も余計に消耗してしまうんです。

でもそんなとき、電動式なら、負担なく簡単に変速できるので、常にベストなギアで走れるんですよ。


シンクロナイズドシフトでロードバイクのハードルが低くなる!

初心者の方にとってロードバイクは、ハンドルの角度も違うし、変速もしなければいけないし、やはり「特別なもの」だと思うんです。

でも、今回登場した105 Di2がそのハードルを少しでも下げられたらいいなと思います


  • 講演の様子

Di2化したことによって、初心者にとってストレスを感じるポイントである変速が、かなりしやすくなったといいます。

1つ目のポイントは、STIレバーをはじめとする各スイッチに割り当てる機能を、自由にカスタマイズできることです。


たとえば、右手側のレバーはシフトアップ、左手側はシフトダウンというように割り当てできるため、「軽くするにはどのレバーだっけ?」と考えることがなく、今までよりもより感覚的な変速が可能となります。

2つ目のポイントは、「シンクロナイズドシフト」です。

これは、リアのシフトを変えれば、それに合わせてフロントのシフトも自動的に変わるという機能です。/p>


  • シンクロナイズドシフトのイメージ動画。
    シフトアップをしていくと、一定のタイミングでフロントとリアが連動して切り替わる。

リアのシフトを操作するだけで、フロントも最適な状態に自動で調整されるため、初心者が陥りがちな「フロントのギアをどのタイミングで変えたらいいかわからない」といった悩みや、「リアは軽いギアなのに、フロントは重いまま」といった状態から解放されます。

つまり、コンポーネント本来の「IT'S A NEW DAY(新しい1日)」に出会えるような快適なパフォーマンスを楽しむことができるんです。

  • 講演の様子

さらに、105 Di2はブラケットが小さくスリムで、男性はもちろん、女性にも握りやすく、疲れにくい設計。ロードバイクに興味は持ちつつも、操作の複雑さから購入をためらったり、心地よい走りを満喫できていなかったりした方にこそ、試してほしいコンポーネントといえそうです。

  • ブラケット

新しくなったシマノ105Di2の詳細をチェックする

自転車の“心臓部”とされるコンポーネント。イベントで紹介のあった105をはじめラインナップも豊富ですので、ぜひ今回の記事を参考に自分に合ったロードバイクを探してみてください。

  • 講演の様子

新しくなったシマノ105Di2の詳細をチェックする

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Photo:photographer_eringi

[PR]提供:シマノセールス