社会に出ると、人生のなかで仕事が大きな割合を占めるようになります。だからこそ、自分らしい働き方や、プライベートとの両立も実現させたいですよね。

今回の座談会では、アセットマネジメント業界の第一線で活躍する4名の女性たちに、“自分らしい理想の働き方”を叶えるコツについて、お話を伺いました。

Work1
膨大な情報市場だからこそ得られること

―――はじめに、ご自身のキャリアと現在お勤めの会社の勤続年数を教えてください。

私はアセットマネジメントOneに新卒入社して、最初は機関投資家向けの報告資料業務をしていました。その後、株式運用グループに異動し、現在は株式アナリストをしています。勤続年数は、3月末でちょうど4年になります。


私は新卒では証券会社に就職したのですが、岡三アセットマネジメント株式会社に転職しました。入社後は、債券運用部に配属されましたが、現在はマルチアセット運用部に在籍しています。外部委託の物価連動債、海外REITなどを担当しています。勤続年数は14年です。


私は新卒で大和アセットマネジメントに入社しまして、主に新興国の国債、社債の運用を7年間やりました。その後、育児休職に入り、復帰してからは調査部に異動となり、アジアを中心とした新興国のマクロ経済全般の調査分析をしています。トータルの勤続年数は13年になりますね。


私は大学を出て、証券会社のアナリストを16年ほどやりました。その後、三井住友DSアセットマネジメント株式会社に転職し、企業調査部のアナリストをやりましたが、1年経たないくらいで運用部に異動となり、現在はファンドマネージャーをしています。勤続年数は6年です。


―――今やっているお仕事の魅力はどこにありますか。

1つめは、日々変化する市場のなかからものすごい量の情報を取り入れ、自分でも驚くほど急速に成長していける点です。2つめは、自由と自律のバランスがあること。アナリストの仕事は、発想力や想像力を使い、柔軟にリサーチしていきます。とても自由ですが、だからこそ、自分で目標を設定し、仕事への価値や意義を見出すことが求められます。3つめは、エキサイティングな点。特に、株価の予想が当たった時はとても嬉しいですよ。


世界で日々起こる様々なできごとがマーケットへどのようなインパクトを与えるか、ファンドへどのような影響を与えるか、また、今後世の中はどのように変化していくのか。こうしたことを、業務を通じて身近に感じることができる点です。また、現在のマルチアセット運用部では、複数の資産クラス、異なる戦略で運用されるファンドを数多く扱っています。1つの資産のみならず、相場を俯瞰的に捉えることができる点も魅力ですね。


1つめは、社内外のお客様から「役に立った」と評価をいただいたり、顧客の資産形成に役立ったりするところ。2つめは、現地の生きた情報を発信し、新興国が各種構造問題に取り組みながら豊かさを増していく様子を日本国内に伝えられる点です。3つめは、明確なキャリアビジョンを持てるところです。今後、チーフエコノミストやチーフストラテジストへのステップアップを目指し、経験を積み重ねる努力をしたいです。


皆さんも話している通り、株式市場というのは、「生き物」だと感じています。そうした生き物を相手にしていることが一番の面白さだと思います。また、毎日発見で、毎日勉強で、毎日必ず知らないことが起きているような気がします。わかっている、できていると思っていることが、数時間後に間違いだったと知ることも。とにかく勉強することがあり、知的欲求、好奇心が満たされるし、人と話したい欲求など、自分のあらゆる欲求が満たせるところが魅力です。


Work2
両立はやはり難しい。けれどそのなかで自分のバランスを見つける

―――仕事とプライベートの両立のコツがあれば教えてください。

タイムマネジメントはもちろん行いますが、整理整頓を常に心掛けています。仕事もプライベートも断捨離が好きで、「今日やらなければならないことは何か」と自分に問いかけ、無理のない範囲で調整をしています。また、切り替えのスイッチは大事。運動することもけっこう、効率の向上につながりますよ。


運用業務は終わりがなく、やり出したらキリがありませんので、私の場合、 プライベートの予定を事前に入れるようにしています。そうすると、「忙しくて休みが取れない」とはなりません。休みを取るために仕事を前倒しして終わらせたり、効率よく進めて集中力アップにつながったりしますし、何よりモチベーションもアップします。


私は3歳と6歳の子どもがいますが、会社のワークライフバランス制度を上手く活用しながら、今のところ仕事と両立できています。もちろん自分でも効率的な仕事を目指していますが、子どもがいるなかではやはり難しい部分もあるので、育児休職や短時間勤務など、会社の制度が整っていることはとてもありがたいですね。


両立のコツというのは難しいですが、前職の時は制度が整っておらず、子どもを出産してからは自分で人事と交渉していました。しかし現在はテレワークのおかげもあり、子どもといる時間が増え、自分が一喜一憂する姿を見せることで、「働くというのはどういうことか」を伝えられていると思います。大変なことも多いですが、仕事も家庭もあるからこそ良いバランスになっている気がします。


Work3
失敗してもいい。大事なのはその次のアクション

―――誰しも失敗したり落ち込んだりすることもあると思います。そんな時に、皆さんはどのように解決されていますか?

私は、すぐに「明日から頑張ろう」と切り替えられないので、「辛いけど、とにかく次もやるしかない、ここで負けられない」と言い聞かせてきました。社内の人はもちろん、社外の人とのコミュニケーションから気づきや励ましが、何よりの力になりましたし、辛さも悔しさも自分の糧になればいいと思ってきました。


正解はわからないのですが、私としては困難があったり、どうすればいいかわからなかったりする状況の時は、一人で抱えない方がいいと思います。特に若手のうちは、周囲からのサポートを求めることは大事です。ベテラン社員からアドバイスをもらい、自分も彼らのように乗り越え、そして、アドバイスを吸収して糧にしていけばいいと考えています。


投資判断が常に正しいことはないと考えており、そのなかでうまく行かない時のメンタルのタフさは必要ですね。ただ、経験の積み重ねのなかで、自分なりの投資哲学を確立し貫いていけば、中長期的な投資判断を正しく行えることが多くなっていくと思います。また、難しいミッションを与えられた時は大変ですが、それを成長のチャンスと捉えてチャレンジすることが重要だと考えています。


私は、全く新しいアセットクラスの新商品を担当したとき、運用委託先と調整し「当社として初の新たな業務フロー」を作り上げるという経験をしました。ただそういう時こそ、まずは前進あるのみだと思います。そうすると、ひらめかなかったアイディアが出たりするので、とにかく半歩でも歩みを進めることを心掛けています。あとは、一度距離を取り、冷静になって視野を広めることも必要ですね。


―――では最後に、自分のやりたいこと、自分の理想とする働き方を目指す読者の方に一言お願いします。

自分が描いた理想と違うことに直面しても、とにかくその理想をあきらめずに愚直に続けること。それが、3年5年10年経った時に、自分らしい働き方につながっていると思います。辛くても10年続けると、「仕事をした」と言えるようになると思いますよ。


金融は専門性の高い業界ですので、「最初に入社した時、指導を受けられる職場環境があるか」が、その後自分らしく働けるかどうかには非常に重要だと思います。弊社は若手の育成に力を入れ、発言も自由にできる企業文化ですので、この会社に入社でき、本当に良かったです。


自分らしい働き方は人それぞれで、自分の興味や考え方も変化していきます。今の自分が何を求めているのかを自分に聞き、素直に受け止める。そして、自分自身で選択すれば、後悔のない納得のいく働き方になると思います。


今は正解が1つという時代ではないので、自分の軸を持ち、自分を信じられることが1番大事です。まずは、目の前の仕事に全力で取り組み、たくさんの経験を積む。そして、自分ができることをどんどん引き出すことが大切だと思います。


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どんな仕事にも大変なことはあるでしょう。しかし自分が求めるものに正直になること、そして、仕事もプライベートも無理のない範囲で自分らしくマネジメントすること。それが、「自分らしい理想の働き方」を叶えるコツなのかもしれません。第一線で活躍する女性たちの貴重なお話から、アセットマネジメント業界の魅力的な一面を垣間見ることができました。

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※取材時はスタッフ全員マスク着用の上、必要最小限の人数で実施しました。

[PR]提供:アセットマネジメントOne 、岡三アセットマネジメント、大和アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメント